インステップキックはサッカーのキックの中で最も距離とパワーを出せるキックです。
シュートやクリアなどのシーンで使われるキックなので、それぞれのポジションの選手が覚えておく必要があります。
特に長く蹴る場面が多い両サイドの選手やキーパーは、距離だけでなく狙った所に蹴れるコントロールも必要です。
またシュートを打つ役割の選手は力を込められる蹴り方なので決定力に影響してきます。このようにインステップステップは様々な用途に使われる重要な蹴り方なのです。
目次

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サッカーにおけるインステップキックとは?

サッカーにおけるインステップキックとは
サッカーで使うキックの中で最も強く遠くにボールを飛ばすことのできるキックです。
インステップキックは足の甲の一番高く、骨が出ているところに当てて蹴るので強いキックができるのです。
そのため、ミドルシュートやロングパス、ディフェンスのクリアなどで使われることが多いです。
インステップキックの特徴と重要性

インステップキックは試合において非常に重要なキックです。最もボールに対して力を与えやすいキックだからです。他の蹴り方と比べると力強さやスピード、飛距離に差が出ます。
そのため、特にシュートシーンでインステップキックはよく使われます。
シュートは遅いとキーパーに止められてしまうため、ペナルティエリア外からのミドルシュートなどはインステップキックでないとなかなか入らないです。
また、キーパーのゴールキックや、ディフェンスのロングフィード、サイドから逆サイドへのサイドチェンジなど長いボールを使用する際にも使われます。
逆に言うと、インステップキックができないと長いボールを出せません。そのため戦術の幅は狭まりシュートの威力も弱まってしまいます。
なので、それぞれのポジションの選手がインステップキックをマスターしておく必要があるのです。
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上手な選手に共通するインステップキックの蹴り方

インステップキックの蹴り方のポイントを5つ挙げて紹介します。それぞれのポイントを抑えることで成功率を高めることはできます。
①軸足の位置
②軸足の向き
③足首をまっすぐにしボールの芯を捉える
④足をまっすぐ振り抜く
⑤腕で上半身のバランスを取る
①軸足の位置
まずは軸足の位置です。軸足をボールの真横、もしくは、少し後ろに置くと強いインステップキックをすることができます。
しかし、軸足がボールより前にあると足元にボールが入りすぎて力がまだ出てない段階でボールを蹴ることになるので強いキックができません。
一方で軸足が後ろ過ぎると足が伸びきった状態で力が出きった段階でボールを蹴ることになるので強いキックができません。
また、軸足の少し膝を曲げることで体軸が安定し、力をボールに伝えやすくなります。
しっかりとボールを捉えられる位置に軸足を持ってくることが大切です。
②軸足の向き
先ほど軸足の位置について述べましたが、軸足の向きも大切なポイントになります。軸足の向きはボールを飛ばしたい方向に向けるということです。
軸足が蹴りたい方向ではなく、外を向いていたり内側を向いていたりすると、足が振り抜きづらくなるので、力がボールに伝わらず強いボールが蹴ることができません。
しかし、トップレベルになると特にシュートシーンの際、あえて軸足の向きを蹴りたい方向と違う方向にしてシュートを打ちます。 人間の構造上、「軸足の向き」=「体の向き」であるため、体の向きで蹴る方向がキーパーにバレてしまうからです。
キーパーを騙すためにあえて軸足を蹴る方向と違う方向に向けて、シュートを打つという駆け引きをトップレベルの選手たちはしています。
③足首をまっすぐにしてボールの芯を捉える
インステップキックは足の甲を使うキックです。キックの際には足首をしっかり伸ばし、蹴ることが大切です。足首が曲がった状態だとボールが足の甲に当たらずうまく力を伝えることができません。
インステップキックが上手く蹴れない原因で多いのは足首が曲がっていることです。
慣れていないうちは足首を伸ばすということを意識し体に染み込ませましょう。
さらに、ボールの真ん中を撃ち抜くように蹴ることが必要です。ボールの芯をとらえることで力強く勢いのあるボールを蹴ることができます。
足首をまっすぐにしてボールの中心を捉えられれば強烈なインステップキックが蹴れるはずです。
④足をまっすぐ振り抜く
足首でボールの中心を捉えた後はフォロースルーも大切です。足の甲でボールを叩いた後もしっかりと振り抜けば安定して蹴ることができます。この時まっすぐ振り抜くことがポイントです。
右や左に振り抜いてしまうと持っている力の少ししかボールに伝えることができないため、強いボールが蹴れません。
まっすぐ振り抜くことで持っている力の全てをボールに伝えることができるので、フォロースルーが安定し強いボールを蹴ることができます。
⑤腕で上半身のバランスを取る
キックなので下半身にポイントを置きがちですが、頭がぶれない、上体を起こすといった、上半身の安定さもインステップキックでは大切になります。なぜなら、インステップキックは大きな力を出そうとするため、足の振りが大きくなり、上半身がブレやすくなるためです。
上半身がブレると足の振りが甘くなるため強いインステップキックができません。
そのため、上半身のバランスを取るために腕が大切になります。
腕を上げて上半身のバランスを取り、安定した状態でインステップキックをできるようにすることが大切です。
キックの動作なので腕はあまり重要視されませんが、強いインステップキックをするには大切なポイントの一つなのです。
三笘薫選手が教える!インステップキックシュートの練習方法
この記事の監修者である三笘薫選手がおすすめするインステップキックシュートの練習方法をご紹介します。

この練習のポイントはスピードに乗った状態でドリブルからシュートをするという試合の中でよくある出来事の中でイメージしながらプレーすることがポイントです。また、ディフェンスが近くに来てると思うので、なるべく早く振り切るというイメージとなるべく膝下でおさえるようにして枠を捉えるようにしましょう。
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プレーに合わせた蹴り方
プレーの状況別のインステップキックの蹴り方をご紹介していきます。①シュートを打つ時の蹴り方
②ロングボールの蹴り方
①シュートを打つ時の蹴り方
インステップキックでのシュートで重要なのはミートです。ミートすることができれば力をいれなくても強いボールを蹴ることができます。
ポイントは蹴り足を地面に対して若干斜めにすることです。
蹴る足を直角にしてアプローチすると足の甲よりもつま先に当たってしまうからです。
つま先に当たるだけなら良いですが地面を蹴って捻挫してしまうこともあります。
まずはミートを意識して蹴る練習をし、慣れてきたら、より足の振りを早くして強いシュートを打てるように練習していきましょう。
②ロングボールの蹴り方
インステップキックでロングボールを蹴る時の蹴り方はボールの中心の少し下を上にすくうようなイメージで蹴ります。足先だけで蹴ろうとするのではなく、股関節から動かして蹴るイメージを持つことで、力まずに正確性と飛距離のあるロングボールを蹴ることができます。
また、軸足に体重を乗せ、腕で上体のバランスを取りながら蹴ることでキックも安定します。
試合の中で正確なロングボールが蹴れる技術があることは戦い方の幅を広げてくれるので、身につけるべきキックです。
【応用編】バックスピンと無回転
インステップキックをマスターすると2つの球種が蹴ることができるようになります。それは
①バックスピン
②無回転シュート
です。
①後回転(バックスピン)
ボールの下に足の甲を滑り込ませるように蹴ることでバックスピンをかけたボールを蹴ることができます。ボールに対してやや斜めから入り、ボールの下を足の甲でスライスするように蹴ります。インパクト後は振り向かずカットするようなイメージです。
バックスピンがかかったボールはバウンドすると減速するので、相手の裏のスペースを使いたいときなどに有効なボールになります。
バックスピンがかかっていることで、ゴールキーパーとディフェンスの間にボールを落として、味方に届けられるので、チャンスが作れます。
また、通常のインステップキックよりも正確性が高く、回転が安定しているので、ノーバウンドでも味方が受けやすいボールになります。
無回転
次に無回転ボールの蹴り方です。プロ選手がフリーキックなどで無回転シュートを打っているのをよく見ると思います。
2010年南アフリカワールドカップでも日本代表の本田圭佑選手がデンマーク相手に無回転フリーキックでゴールを決め、日本代表をベスト16に導きました。
無回転ボールは不規則に動き、どこに飛ぶかわからないので、キーパーも止めづらいボールです。
身につけることができれば、かなり相手の脅威になることができます。
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【記事まとめ!】この記事で覚えて欲しい3つのポイント
この記事で覚えて欲しいことは以下の3つです。①インステップキックは下半身の安定も大事だが、上半身の安定も大事
②試合のためのアウトで少しずらしてからのインステップキックのシュート練習
③GKとDFの間にボールを落とせるバックスピンのかかったボールをインステップキックで蹴れるように
この3つを覚えていただけたら、あなたの「サッカーにおけるインステップキック 」はアップデートされたでしょう。