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サッカーの試合の解説などでよく耳にするバイタルエリアって?アタッキングサードと違いとは?

浅岡大貴

公開日 :2019/04/21

更新日 :2019/04/21

サッカーでゴールに直結し非常に重要なエリアとして認知されているバイタルエリア。

そのエリアにおける守備戦術、崩し方に関して深く追求しています。

バイタルエリアが重要だとわかっていても、その守り方や有効な攻め方など具体的にはどうなのかとなった時に全員が明確にサジェスチョンできるわけではないと思います。

重要なエリアとわかっていて、そこに関して曖昧さがあることは非常にもったいないことです。

より見解を深め、バイタルエリアを支配しできるようにしましょう。

目次

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サッカーにおけるバイタルエリアとは?

サッカーにおけるバイタルエリアとは攻撃においてゴールをするチャンスを作りやすいエリアのことを言います。

バイタルエリアという言葉の意味からみても

「vital=重要な」
「area=空間」

という重要なエリアだということがわかります。

では、具体的にどのエリアかというと、

縦の幅→DFラインとMFのラインの間
横の幅→ペナルティエリアの横幅くらい

がバイタルエリアになります。

バイタルエリアの横幅はペナルティエリアの横幅であるため変化しません。しかし、縦の幅と位置は下の図のようにDFラインの上げ下げや、MFの位置どりによって変化していきます。

バイタルエリアとアタッキングサードの違い

サッカー用語の中のよく似た言葉で、「アタッキングサード」というものがあります。

これはフィールドを縦に3分割した際の相手ゴール付近を指す言葉です。こちらはフィールドの場所を呼ぶ言葉です。

それに対して、バイタルエリアは選手間のスペースに存在しています。フィールド上の常に一定の位置にあるわけではなく、試合展開によって変化していきます。

DFラインが上がり、MFのラインも上がれば、バイタルエリアの位置も上がります。DFラインとMFのライン間が狭くなれば、バイタルエリアは狭くなります。

このようにバイタルエリアは選手間のスペースに、相対的に位置するものです。

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バイタルエリアの重要性

では、バイタルエリアはどのような点が「vital=重要」なのでしょうか?

バイタルエリアは攻守においてゴールに直結するという意味で非常な重要なエリアとなっています。

バイタルエリアにボールを入れ、そこからスルーパスなども有効です。それに加えてバイタルエリアにボールが入ると、相手の守備陣系が崩れやすいのです。そこからスルーパス・シュートなどができなくても、相手の守備のズレからより効果的な攻撃へと発展させることもできるのです。

一つ具体的な例を挙げて説明すると、

①バイタルエリアでFWの選手がボールを受けられると


②相手の中央のDFがボールを奪いにくる


③ボールを奪いにきたDFの選手の背後にスペースができる


④その背後のスペースを使った攻撃ができる


下の動画でもみてみると、相手の中央のDFを釣り出して、その背後にできたスペースを使ったことによりゴールが生まれていますよね。

もし、スペースを消されたら?


しかし、相手もそう簡単には中央のスペースを使わせてくれません。そのため、そのDFの選手が釣り出された背後の中央のスペースをサイドのDFがカバーリングしてくるはずです。

⑤もし、その背後のスペースを相手のサイドのDFに消された場合


⑥サイドにスペースができる


⑥サイドからクロス攻撃ができる


こちらも動画でみてみると、バイタルエリアでボールを受けたことによって、中央に相手DF陣が密集して、サイドにスペースができていることがわかります。

そして、そのスペースをサイドの選手が使い、クロスからチャンスを作り、ゴールをすることができています。

また、このシーンのポイントは、ただバイタルエリアでボールを受けるのではなく、

前を向いて、バイタルエリアでボールを受ける

ということです。

バイタルエリアで前を向いた状態でボールを受けなければ、シュートや前へのパスの選択肢がなくなります。そうすると、相手は脅威を感じず、ボールを奪いにこないため、チャンスとなるスペースも生まれません。

そのため、攻撃の選手はバイタルエリアでボールを受けた際は「前を向いた状態でボールを受ける」もしくは「自分の力で前を向く」ことが大切になります。

相手がマークしずらいように相手と相手の間にポジションをとったり、ターンで相手を剥がして自分の力で前を向いた状態を作るなどの工夫をしてバイタルエリアでチャンスを作れるようにしましょう。

バイタルエリアを使われないようにするための守備

バイタルエリアを使った攻撃が得点を奪うために有効だということがわかりましたね。

しかし、裏を返せば、守備側にとってはそのバイタルエリアを使われた攻撃をされるとピンチになるため、バイタルエリアを使わせない守備をしなければなりません。

では、どうやってバイタルエリアを使わせない守備をすればいいのでしょうか?

バイタルエリアへのパスコースを切る

まずはバイタルエリアのパスコースを切ることが大切です。

そのためには、FWのポジションを把握して、時には自分が守りやすいようにFWを動かして、パスコースを消すことが大切です。

また、味方との位置関係も非常に重要です。味方の位置を確認してプレーしなければ、同じパスコースを切ってしまい違うパスコースを相手に与えることになります。

誰がどのコースを切るのかという連携も非常に重要になってきます。

バイタルエリアのスペースを狭くする

動画では非常にコンパクトなブロックを形成しており、バイタルエリアは10m前後に縮小されています。

ボランチの選手がボールを奪いに出て行っても、サイドハーフの選手が中に絞り、密度をキープしています。

この状態から無理やりバイタルエリアへボールを入れれば動画のように、あらゆる角度からプレッシャーをかけられボールを失います。中にいる選手はどこからもプレッシャーが来るという恐怖感もあるため、見た目以上にプレッシャーがかかっていると思います。

映像では横も25mほどの距離を保っており、逆サイドは手薄になりますが、ボールサイド、とりわけバイタルエリアは絶対に使わせないというような守備を行っています。

もし、バイタルエリアへを使われてしまっても

もし、バイタルエリアを使われてしまっても慌ててはいけません。バイタルエリアで前を向かれ、状況が悪い中CBが飛び込んでしまえばスルーパスなどを通されてしまいます。

チャンスがあれば奪いにいきますが、まずはしっかりとゴールを隠すようにポジションを取ってやられないことを意識します。そして、両サイドの選手も中に絞り中央の密度を高めます。中盤の選手は相手へのプレッシャー・スペースを埋めるために素早くプレスバックを行います。

そして、サイドにボールを流させて、そこにもしっかりとゴール隠すようにプレッシャーに行きます。そこで奪えればベストですが、絶対にかわされないようにして相手にバックパスを選択させます。

それと同時にボールホルダーへのプレッシャー、ラインアップを行い再び陣地の挽回、バランスの回復を試みます。

バイタルエリアを使われても慌てることなく、上記のような順で守備をすることが大切です。

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バイタルエリアを使った攻撃戦術

守備側はこのようにバイタルエリアを使わせないような守備をしてきます。

では、攻撃側はその守備に対して、どうやってバイタルエリアに侵入していけばいいのでしょうか?

バイタルエリアへの侵入方法を見本となる動画を用いてご紹介していきたいと思います。

侵入方法① 中央からのパス&ドリブルで侵入



まずは中央からシンプルにパスとドリブルを用いてバイタルエリアへの侵入を試みましょう。

動画のようにドリブルで中央の相手を1人剥がせることで相手の陣形は崩れ、対応が後手になっていることがよくわかります。

また、パスをバイタルエリア受けることで相手CBを釣り出しスルーパスを通して得点するシーンも見事な崩しです。

中央のドリブルによるバイタルエリア攻略

中央からのパスによるバイタルエリア攻略

侵入方法② サイドからドリブルで侵入



しかし、相手も中央からの突破はそう簡単にはやらせてくれません。そのため、次はサイドからドリブルでバイタルエリアへの侵入を試みましょう。

動画でもそうですが、サイドから侵入されると相手のマークがずれて対応が非常に困難になります。

特に侵入しやすいのは、相手のSB(サイドバック)とSH(サイドハーフ)の縦の間のスペースです。タイミングよくそのスペースにこちらのSHの選手などが入り込み一気にドリブルでカットインすることでバイタルエリアへ侵入していくことができます。

そのプレーにより、ボランチへの横パス、FWへのクサビ、食いついたSBの背後へのスルーパスなど多くの崩しの選択肢を持つことが可能になります。

侵入方法③ サイドから斜めのパスで侵入



ドリブルでも侵入が難しいと判断したら、次はサイドから斜めのパスでバイタルエリアへの侵入を試みましょう。

斜めのパスに対しては守備者はボール・マーカーを同時に視野にとらえにくいため、後手の対応になることが多くバイタルエリアに侵入しやすいです。

また、FWに対して斜めに入れる楔のボールもDFから遠い足に入れることで、失うリスクを減らせると同時に相手CBを食いつかせる効果もあります。

さらに、その瞬間にFW選手のサポートに入ることで前向きの形が作れたり、食いつたCBの背後を狙えたりと相手守備陣を崩す糸口を作ることができます。

バイタルエリアを使えないときの攻撃戦術

バイタルエリアを使えない時は片方のサイドから逆のSBの背後に入れる攻撃が有効です。

片側のサイドでボールを保持して意図的に相手DFを一方のサイドに寄せます。そうすることで逆のサイドにスペースを作ることができ、また、そこのスペースはDF陣の死角でもあるため、味方選手がランニングし、そこへ正確な斜めのロングパスを出すことができれば、バイタルエリアを使わずしてもチャンスを作ることができます。

その時のロングパスを出す選手のコツとしてはゴールから遠い足でボールを持つことです。ゴールに近い足で持つとDFラインは警戒して上がりませんが、遠い足で持つと警戒が緩まりDFラインは上がることが多いのです。

その瞬間に内巻きのボールをDFラインとGKの間に入れることでバイタルを利用しなくとも攻略することができるのです。

バイタルエリア攻略の練習

バイタルエリアを攻略する練習として以下の動画のような練習があります。

この練習のポイントは如何にCBを動かして、背後にスペースを作りだすかということです。

CBを動かすためには基本的にはポシジョニングの駆け引きで動かすか、ボールを動かして相手を動かすかの2つになります。

たまたまスペースができるということはなく、意図的にスペースを利用できたかどうかをしっかりジャッジすることで選手の質は高まります。

スペースを作る→使うタイミングを合わせることが必要で、それがいわゆる「イメージの共有」となり、バイタルエリアを崩す攻撃となるのです。

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【記事まとめ!】この記事で覚えて欲しい3つのポイント



ここまでバイタルエリアについて紹介してきましたが、この記事で覚えて欲しいポイントは以下の3つです。

①バイタルエリアは攻守において非常に重要なエリア
②バイタルエリアを守備で使われないようにするために中央へのパスコースをきる
③バイタルエリアを攻略するために中央→サイド→斜めのロングパスという順序で攻めてみる

この3つを覚えていただけたら、あなたの「バイタルエリア」はアップデートされたでしょう。

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