2018年12月4日

ロードバイクのペダリングのコツと最適なトレーニング方法を元学生チャンピオンが解説

ロードバイクにおいて、いかに疲れないように効率よくペダリングを行えるかはもっとも重要な要素のひとつです。今回は、過去に学生チャンピオンに輝いたこともある合田祐美子さんに、ペダリングを効率よく回すコツについて解説していただきました。

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スムーズなペダリングのために抑えておくべき4つのコツ

ランニングとの違いを理解する

ランニングとペダリングの大きな違いは、地面への接地があるかどうかです。ランニングの場合は地面への接地時に一番大きな力をを発揮する必要があり、その反発を利用して推進力を生みます。

一方、ペダリング運動では地面反力を受けることはなく、クランク一回転中の中でどこで最大出力を出すかは人それぞれ、また回転数や負荷によっても異なります。さらに、クランク一回転中でなるべく力発揮の上下動がないこと、まんべんなく力を発揮することが効率よく推進力を生むと考えられます。

「自転車に乗る」ことは誰もが行うごく普通のことですが、クランク中でどこで力を発揮するか、どのようにしてまんべんなく力を発揮するかを考えていくと、ペダリングはとても奥が深い技術といえます。

ランニングとの共通点も理解する

先ほどはランニングとペダリングの違いを言いましたが、次は共通点を挙げたいと思います。それは、ランニングでは接地後の、ペダリングでは下死点(6時)付近(図1)での動作において、どちらも脚が引き上げられる時にハムストリングや股関節屈曲筋をきちんと働かせることが大切だということです。

ランニングでもペダリングでも膝を痛める場合、大腿四頭筋による膝関節の伸展がメインの動作になっていることが考えられます。大腿四頭筋は瞬間的な大きな力を発揮することが可能ですが、ランニングやペダリングのような周期的な運動においては膝への負担も大きくなるため、優位に使うことは避けるべきです。その代わりに、効率よく推進力を出し続けるためには、裏側のハムストリングや股関節を優位に働かせた運動をすることが理想的です。

引き足や足首の使い方

「引き足」という言葉や「足首」はどうするのかについてはよく耳にしますが、これは結構複雑で、人それぞれ感覚の違いがあり、自分なりに理解して習得するまでには時間がかかります。しかし、自分だけのペダリングの感覚をつかめると格段にペダリングが上達することは間違いありません。一般的には、クランク一回転において、クランクの下死点(6時:図2)で踏み込んでは回転のブレーキになるため、下死点付近では踏み込まずに円の弧に沿った動きをすることが求められます。

しかしその動作を実現するために、一言で「引き足」と言っても、一人一人がが自分の分かりやすい身体部位やクランクのポイントを意識して練習することが必要となります。以下に、例としていくつか挙げたいと思います。

  • 例1. クランク1回転中の4時あたりで踏み込みから引き上げに切り替える意識
  • 例2. 膝を引き上げる意識

このようにペダリングを効率良く行うためには色々な意識の方法はありますが、「引き上げ」や「大腿の屈曲」を意識するといったすべての意識の目的は次のことにあります。一つは6時付近で推進力にならない力をできるだけ生まないようにすること。

そして、ハムストリングや股関節周りの筋肉を使って「脚(大腿)」を屈曲させ、次の上死点(12時:図1)からの踏みだしの準備、踏みだしへの切り替え動作を円滑にするためです。

最後に足首に対する意識についてですが、足首を意識的に動かすことはしません。これはランニングと同じで、足首をどうしようというのではなく、足裏に意識を置くことの方が重要です。クリートの位置には個人差があると思いますが、まずは母指球に意識を置いたペダリングができる位置にセットしてみてください。

スムーズなペダリングで必要となる筋肉

ここまででもペダリングにおいて重要な筋肉を挙げてきましたが、ここでは無意識に使ってしまって結果的に非効率であったり疲労や故障の原因になる筋肉と、意識して使うことで効率良く走れたり疲れにくくなったりする筋肉に分けてまとめたいと思います。  

疲れやすい筋肉

  • 大腿四頭筋
    踏み込む時に優位になりがちです。また、サドルの前乗りでも働きやすくなります。
  • 腕や肩周りの筋肉
    ハンドル荷重の姿勢になると腕や肩に力がかかってしまいます。

疲れにくい筋肉

  • ハムストリング
    下死点付近での引き上げ(大腿屈曲時)で使われます。サドルの後方へ座ることで使いやすくなります。
  • 体幹筋
    しっかり使えるとハンドルに体重がかかることがなく、サドル上で安定したフォームが保てます。また、身体の中心部から力を伝達できると効率良く持続的に力を発揮することができます。
  • 臀部
    大腿四頭筋同様に大きな力を発揮する筋肉ですが、大腿四頭筋が膝関節の伸展であるのに対して臀部の筋肉は股関節の伸展を行います。そのため、同じ踏み動作であっても関節へのリスクが少なくなります。

ペダリングの練習方法

ペダリングの練習はまずは固定ローラーを用いて行うのが安全です。さらに、臀部やハムストリングに刺激を与えて意識できるようにしてからローラーに乗るとより効果的です。
 

ローラー前の準備

ボールやローラなどで軽く筋膜を緩める


  • で刺激が加わることでペダリング時に「意識を向けたい筋肉」への意識がしやすくなる

使う筋肉を意識して股関節の可動域を広げる


  • 股関節の動きが良くなりスムーズなペダリングが可能になる
  • 動かしている筋肉を意識しやすくなる

簡単な体幹トレーニングで深部筋を認識する

前回の記事の「乗車姿勢の維持に必要な基本の体幹トレーニング」で紹介したものなどを参考にしてみてください。

ロードバイクのペダリングフォームの基本を元学生チャンピオンが解説

ローラーによる練習 

ペダリングの練習を行うときは、ただひたすら動きに集中して行うようにしてください。イメージとしては、下肢を真下に踏みつけるのではなく、後方へ送る(引き上げる)イメージです(図2)。直立姿勢では12時から6時にかけて力を発揮するイメージですが、ロードバイクのポジションか前傾姿勢です。

そのため、力の発揮方向も若干斜めになると考えてください。真下ではなく「斜め後ろ」です。また、足が✫のポイントの時には もう下への力ではなく後方へ力を伝える感覚と私は捉えています。
※下ハンドルを持つと 意識しやすいです。回転数については重すぎず軽すぎず、自分が心地よく回せる回転数で行ってください。

 

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