BMXで行う競技には様々なスタイルやジャンルがあります。
大きく分けてレースとフリースタイル。スタイルに関してはフラットランド・パーク・ストリート・トレイル・ヴァートの5つに分けられ、使用するBMXも競技によって特徴が異なります。
そのためBMXの購入を検討している場合は、どの競技に挑戦したいかを決めてから選ぶのがおすすめです。
今回はBMXの競技の中でもダートをピックアップし、使用するBMXの特徴やパーツ選び、ダート用おすすめBMXを紹介します。
目次

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ダートとは
ダートとは、泥や土・ほこりなどを意味し、道路であれば未舗装であることを意味します。スポーツのジャンルで使われる場合は、ダートコースをさすことが多く、競技用に土や砂を細かく敷き詰めた走路、またはそのようなコースを意味します。
BMXで使われるダートとはフリースタイルのジャンルに入ります。トレイル=ダートジャンプとも呼ばれ、地面を掘り起こしてつくった多数の大きなこぶをジャンプし、空中で技を繰り広げる競技です。
ダートジャンプ競技はコース中に大小のジャンプが組み込まれるため、BMXといってもダートに適したBMXを選んで使用する必要があります。
ダート用BMXパーツの選び方
競技で使用されるBMXは、その競技に特化した機能を持たせる必要があります。そのためBMX競技者は完成車を購入するのではなく、パーツごとに購入して組み上げたBMXを使用します。
フレームからの組み上げは、上級者であればスムーズにできる作業ですが、初めてダートに適したBMXを探している人には難しいでしょう。
そこではじめは好きなBMXを購入してダートに適したパーツに組み替える、もしくはダートにも使用できるストリートBMX購入するとよいでしょう。
ここでは、ダート用のBMXに適しているパーツにはどのような特徴があるのか、選び方を以下の3つのポイントから解説します。
- フレーム
- ハンドル
- タイヤ
フレーム
フレームの形状は、一般的な自転車と同じようにダイヤモンド型のオーソドックスな形状をしています。
フレームの素材は、大きなジャンプから着地の際にかかる大きな負荷に耐えられる、金属疲労による破断に強いクロモリ素材を採用したBMXを使用するのが主流となっています。
フレームサイズは、トップチューブが自分の体格や乗り方にあった長さのものを選ぶ必要があります。
トップチューブの長さとは、ハンドルの付け根のチューブ中心からシートの付け根のチューブ中心までの長さのことです。トップチューブは㎝表記ではなく、インチや㎜で表示されています。
トップチューブの長さが変わることで、BMXの操作性や乗り味が変わります。
短めのトップチューブでは細かいクイックな動作が行いやすく、長めのチューブトップでは安定感が得られます。そのためストリートでは短めを、パークでは中間、大きくジャンプするダートでは長めのフレームが好まれます。
身長から選ぶ場合、身長が150~160㎝ならフレームのトップチューブは19.8~20.0、160~170㎝なら20.~20.5、170~180㎝なら20.5~21.0、180㎝以上なら21.0以上を目安に選びましょう。
ほとんどの完成車は20.0~20.8くらいのフレームサイズであるため、細かく選びたい場合はフレーム単品での購入がよいでしょう。
また、チェーンステーは大きなジャンプを目指す場合、長い方が安定します。13.5~13.75を目安に選ぶと良いでしょう。
ハンドル
BMXは車高が低いため、大きくライズした専用のハンドルバーを使用。一般的なハンドルとは異なり、補強が入っています。
ハンドルの高さは、他のスポーツバイクはステムで調節するのが一般的ですが、ダート用のハンドルはハンドルバーのライズ量で調節します。
BMXで使用されるハンドルバーの種類は、2PCと4PCの2種類。
2PCは2つのパイプを組み合わせたタイプで、4PCは4つのパイプを組み合わたタイプのことをさしています。
ベーシックなモデルは2PC。完成車のほとんどか2PCハンドルで組まれています。
乗り心地はしなやかでジャンプからの着地時に衝撃を吸収してくれる特徴をもっています。
4PCはパイプを溶接しているため硬くて頑丈。車体に負担がかかるトリックを行うフラットランドで使用されることが多いハンドルです。
ダートジャンプで使うBMXには、どちらのハンドルモデルも使用されています。
ハンドルのサイズは、主にインチ表記。ストリートやフラットスタイルでは8.5~10.0インチが主流です。
身長を目安に選ぶのであれば、150~170㎝で8.0~9インチ、170~180㎝で9.0~9.5インチがおすすめです。
ハンドルバーの大きさによる性能の違いは、大きくして腕の位置を高くすると、力が伝わりやすいため車体を引き上げる動作は簡単に。逆に小さくして腕の位置を低くすると、筋肉を使ってバネの力を伝えやすくなる点があげられます。
ハンドルバーに使用されている素材はハイテンやクロモリが主流。ハイテンは安価であるためエントリーモデルで採用されています。
クロモリは軽くて丈夫なため高価にはなりますが、ダートに使用するBMXにおすすめな素材です。
タイヤ
BMXに使用するタイヤは、競技によって異なる幅のタイヤを使用します。
一般的にレースでは1.75~2.125、パークやストリート・ダートでは2.0~2.125、フラットランドでは1.75~1.9のゴム幅のタイヤが主流となっています
タイヤは太ければ太いほど地面との接地面が増えるため安定感は増します。逆に細くなるとトリックなどは素早くやりやすくなります。
タイヤの表面は、ツルツルのタイプからパターンという溝の模様が施されているタイプなど様々な種類がありますが、ダートでは溝のあるタイヤを使用します。
フロントには太めのブロックパターンのあるタイヤを、リヤは細めのブロックパターンのあるタイヤを使用するのが主流となっています。
タイヤを選ぶ時は空気圧も重要なポイント。採用するタイヤによって空気圧の上限・下限が決められているため、完成車のタイヤに十分な機能が無い場合は交換をおすすめします。
空気圧は上限に設定するとタイヤの路面抵抗が小さくなるほか、硬くなり変形しにくいことからスピードが出やすくなります。
一方下限に設定すると柔らかくなるため衝撃吸収力がまし、乗り心地は良くなります。
気圧の数値に関しては気にしていないライダーが覆いのですが、ストリートライダーでは3.5気圧あたり、パークライダーは5.5気圧あたりで設定しています。
ちなみに、約2.5気圧ではゴムボールのように柔らかく高い衝撃吸収性能があり、約4.5気圧ではタイヤは少し硬くなり着地の衝撃に膝を使う必要がでてきます。
ダートでは高いジャンプからの着地により強い衝撃がかかります。そのため空気圧は2.5~3.5あたりが目安となりますが、実際に何度も乗りこなしていくうちにベストな空気圧をみつけるのがおすすめです。
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ダート用BMXのおすすめ人気10選
BMXでダート競技に挑みたい場合は、ダートに適したパーツを採用しているBMXを選ぶ必要があります。
そこでおすすめしたいダート用BMXをピックアップし、紹介します。
GT BMX AIR 20の詳細情報
メーカー | GT(ジーティ) |
フレーム | ハイテンスチールチューブ |
サイズ | トップチューブ20インチ |
タイヤ | Innova フロント:20×2.3、リア:20×2.2 |
低コストで高い信頼性を目指したBMX
高張力のスチール銅のパイプを組み上げたタフなフレームとフォークが特徴的なGTのBMXです。
激しいトレーニングやプレイにも問題なく対応してくれます。
耐久性を考慮し、ワンピースタイプではなくスリーピースタイプの本格クランクを採用。頑丈なクロモリ素材を中空加工することで、軽量性と耐久性を高次元のバランスで実現しています。
ハンドルには頑丈なスチール製を採用。2つのパイプを溶接してつなげることで更に耐久性を高め、転倒時の変形も防げる構造となっています。
バイクの破損などを心配せずにライディングに集中できる1台に仕上がっています。
WETHEPEOPLE CURSE FSの詳細情報
メーカー | WETHEPEOPLE(ウィーザピープル) |
フレーム | 4130crmo、ダウンチューブ:1020ハイテン |
サイズ | トップチューブ:20.25、チェーンステー:13.2 |
タイヤ | SART Tracer 2.35 |
WETHEPEOPLEのエントリーモデルのBMX
WETHEPEOPLE(ウィーザピープル)はドイツのBMXブランドです。
1990年代後期、ヨーロッパで活躍する3人のライダーによって設立され、ドイツらしく堅実なモノ作りは世界中から信頼を得ています。
CURSE-FSは、すでに完成系といえるCURSEにSARTのローターキットを組み込むことで、向かうところ敵なしのパークマシーン。
TRACERタイヤやEXグリップなど新しいSARTパーツが加えられたことで、どんなトリックにもチャレンジできる完璧なBMXとなっています。
COLONY 2018 PREMISEの詳細情報
メーカー | COLONY(コロニー) |
フレーム | クロモリ |
サイズ | トップチューブ:20.75、チェーンステー:13.25 |
タイヤ | 20×2.25 |
重量 | 11.2㎏ |
安定感抜群のクロモリBMX
PREMISEはトップチューブが20.75となっており、一般的なモデルに比べて若干長め。チェーンステーを13.25と短めにすることでクイックな操作性を持たせたBMXとなっています。
フレーム・フロントフォーク・ハンドルバーは軽くて丈夫なフルクロモリを採用。
パーツにはCOLONYのPCペダルやグリップ、シートポスト、タイヤ、ダブルウォールリムを装備し、隙のないアッセンブルとなっています。
FLYBIKES ELECTRON-FLAT の詳細情報
メーカー | FLYBIKES(フライバイクス) |
フレーム | 4130クロモリ、1020ハイテン |
サイズ | トップチューブ:20.5、チェーンステー:13.2 |
タイヤ | 2.35 |
重量 | 11.3㎏ |
コンパクトサイズのBMX
FLYBIKESのコンプリートバイクELECTRONです。
ベーシックシリーズの中でもトップチューブは20.5、チェーンステーは13.2と比較的コンパクトなモデルのBMXです。
Trebolより登場の新作タイヤを、人気のRoeyGrip、Ruben Graphite Pedalを標準装備しています。
小柄な方や女性に、またはよりクイックなライディングをしたい人におすすめなBMXに仕上がっています。
SUBROSA 2019 Tiro Complete Bikeの詳細情報
メーカー | SUBROSA(サブローサ) |
フレーム | 1020ハイテン |
サイズ | トップチューブ:20.5、チェーンステー:13.5 |
タイヤ | RANT2.35 |
重量 | 12.45㎏ |
上位モデルに引けをとらないエントリーモデル
2006年よりスタートしたアメリカの人気BMXブランドSUBROSAからでた最新のコンプリートバイクです。
トップチューブは汎用性の高い20.5で、中間サイズに設定。
フレームにはハイテンを採用してコスト削減。パーツはRANT中心に構成し、インテグラルヘッドセットやシールドMID BB、3PCクランクなど上級モデルに準じたパーツを装備しながらもリーズナブルな価格を実現した1台です。
ハンドルサイズは9.0と高め。
BMX初心者に扱いやすく、購入しやすい1台に仕上がっています。
あくまでも初心者モデルとなるため、トリックやジャンプに慣れてきたらハイスペックモデルにパーツチェンジをするか、8万円以上のコンプリートバイクの購入をおすすめします。
WETHEPEOPLE TRUST FCの詳細情報
メーカー | WETHEPEOPLE(ウィーザピープル) |
フレーム | クロモリ |
サイズ | トップチューブ:20.75、チェーンステー:13.2 |
タイヤ | Feeln tire 2.35 |
重量 | 12.32㎏ |
グレードアップされた完璧なBMX
WETHEPEOPLE TRUSTは、真に納得のいくストリート仕様としてアップグレードされ、世界中から強い支持を得るほど完成度の高いBMXに仕上がっています。
SALTPLUSのVERTEXフリーコースターハブに計4個のナイロンハブガード、クロモリの4ピースバーを装備。ストリートバイクとして必要なスペックをすべて兼ね備えています。
BMX競技において次なるステップへ進む際にぜひおすすめしたいBMXとなっています。
Academy Aspireの詳細情報
メーカー | Academy(アカデミー) |
フレーム | クロモリ |
サイズ | トップチューブ:20.4、チェーンステー:13.25 |
タイヤ | 20×2.25 |
重量 | 10.9㎏ |
コストパフォーマンス抜群のクロモリBMX
Academy(アカデミー)は、COLONY系列のオーストラリア初のBMXブランドです。
ASPIREモデルはエントリーモデルとは言え、パフォーマンスの高いBMXに仕上がっています。
重要なフレームダウンチューブ、フロントフォーク・ハンドルバーに軽くて強度のあるクロモリを採用。インテグラルヘッドセット、ミッドBB、シートポスト一体型の軽量シートなど最新規格を標準装備しています。
トップチューブは20.4と一般的なサイズで、総重量も非常に軽量なため扱いやすいモデルです。
エントリーで乗りこなせるようになった後、カスタムの幅が広いのも魅力の1台です。
Division 2018 Fortizの詳細情報
メーカー | Division(ディビジョン) |
フレーム | クロモリ |
サイズ | トップチューブ:20.75、チェーンステー:13.1 |
タイヤ | 20×2.4 |
重量 | 10.9㎏ |
クロモリ採用で軽量モデルのBMX
Divisionの新作コンプリートバイクFortiz。
フレーム・フォーク・ハンドルバーには軽くて丈夫なクロモリ製チューブを採用。
前後のハブはシールドベアリング&ハブガード付。リムはダブルウォール、インテグラルヘッドにMid BB、シートポストと一体型の軽量シートなど、魅力満載のBMXに仕上がっています。
チェーンステーが13.1でヘッド角が75.5°と短めの設定。クイックな動作を得意としたモデルです。
リヤハブガードにペグが4本ついているお得な1台となっています。
FitBikeCo 2018 Beginの詳細情報
メーカー | FitBikeCo(フィットバイクカンパニー) |
フレーム | クロモリ |
サイズ | トップチューブ:20.5、チェーンステー:13.11 |
タイヤ | 20×2.4 |
重量 | 12.56㎏ |
フラッグシップモデルのBMX
2000年代の世界のBMXで最も成長・成功したブランドと言われているフィットバイクカンパニーのBMXです。他のバイクには無いデザインと採用しているクールなアイテムは、若いライダー層に人気となっています。
このFitBikeはハイスペック搭載のフラッグシップモデル=最上級の自転車です。
4ピースバー、プラスチックペグ付属、フリーコースターハブを採用。
フレームやハンドルバーはクロモリを採用し、BBやハブの回転軸にはシールドベアリング、リヤホイールはダブルウォールリム、アルミスプロケットを採用するなどポイントを抑えたカスタムとなっています。
細部にFITのデザインが光り、オリーブカラーがおしゃれなBMXに仕上がっています。
SEBIKES Floval Flyer 24の詳細情報
SE | SEBIKES(エスイーバイクス) |
フレーム | 軽量6066アルミ |
サイズ | トップチューブ:21.2、チェーンステー:15.4 |
タイヤ | フロント24×1.75、リア24×1.6 |
重量 | 10.32㎏ |
大きめサイズのハイスペックBMX
根強い人気を誇るFloval Flyerシリーズ。
BMXでは20インチが一般的ですが、24インチホイールを採用した大きめサイズのBMX。
20インチの車体が体格に合わない方におすすめなモデルとなっています。
トップチューブは21.2と標準モデルより長めの設定。フレームには軽量の6066アルミフレームを採用。
剛性のたかい楕円形のダウンチューブに、内部で一体化されたヘッドチューブ、他のパーツに関しても一流のパーツがラインナップされています。
全てのパーツにおいて最上級の物が使用されており、軽量化が実現。
標準より大きめですが高性能なパーツがそろったモデルに仕上がっています。
小柄な人は扱いにくいかもしれませんが、高身長で安定感を重視したい人におすすめなモデルとなっています。
まとめ
ダートでは大きくジャンプし空中で技を競います。そのため、ダート用BMXを使用しないとベストなパフォーマンスができないだけでなく、BMXの破損やケガの危険性も高くなってしまいます。
ダート用BMXのパーツの選び方やおすすめ完成車のピックアップを参考にベストなダート用BMXを準備し、競技を楽しみましょう。