テニスは1ゲームを争うゲームですが、勝つためには1つのセットを奪わなけれならないことも忘れてはなりません。
そんな時、重要となってくるのが「ブレーク」という語句です。ブレークはタイミングにもよりますが、まずは相手より先にブレークを奪うことが試合で優位に立つ大切なキーポイントとなります。
それではこのブレークはどのような役割を果たすのでしょうか?一緒に覚えてテニスをより深く理解できるようにしましょう!
目次

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テニスの「ブレーク」って何?!

ブレークとはあるゲームでサーブ権を持っていない側の選手がサーブ権を持っている側から先に4ポイントを先取してゲームを奪うことを言います。不利な状況を打ち破るという意味でも使われます。
そもそもテニスというのはある1ゲームの間、サーブを打つプレイヤーは変わることがありません。1ポイントごとではなく、1ゲームずつで交互にサービスを打ちます。ご存知の通りサーブはとてもスピードが速く、プレイヤーは自由にコントロールができるため、テニスではサービスを打つ側の選手の方がそのゲームで有利になりやすいという特徴があります。つまり、サーブを打つ側はなんとしてもそのゲームを守り切る(キープ)必要があるのです。
このような状況の中、サーブを打っていない不利な状況に立った側のプレイヤーが相手のサーブ権のゲームを「打ち破る」、つまり「ブレーク」すれば、その次のゲームは自分のサーブ権のゲーム、すなわち自分が有利な立場に立てるため、相手をリードできる可能性が高くなります。
テニスの「ブレーク」のルールは?!
ブレークとは、先に述べた通りそのゲームでサーブ権を持たない選手がサーブ権を持つ選手から先に4ポイント奪って自身のサービスゲームを迎えることを意味します。先にブレークを成功させると、相手より奪ったゲーム数を上回ることができるので、後は自分のサーブ権のゲームを守り切れば1セットが取れる計算になります。
そして、同じブレークでも「タイブレーク」はまた意味の違う言葉です。タイブレークはゲームカウントが6-6になった場合に、7ポイント先取、またはポイントカウント6-6からどちらかが2連続ポイントを奪うことで決着がつくいわゆる延長戦のようなものです。
しかし、このタイブレークに関しては各4大大会で最終セットだけルールが異なっています。
全豪オープン・・・ファイナルセットでゲームカウント6-6の場合、10ポイント制スーパータイブレーク
全仏オープン・・・どちらかが2ゲーム差をつけるまで最終セットは続行(タイブレークなし)
ウィンブルドン・・・合計24ゲーム行い、12-12となった場合は、7ポイント制タイブレーク
全米オープン・・・最終セットでゲームカウントが6-6の場合、7ポイント制タイブレーク
簡単にまとめると、現段階では全仏オープンのみタイブレークを採用していません。
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ブレークに入る条件は?!

さて、ここまでブレークの流れを説明してきましたが、もう少し詳しく説明するとブレークを奪う場合でも、1ゲームで相手より先に4ポイント先取するという条件は変わりません。
サービスゲームをキープ、ブレークに限らず、2ポイント差以上をつけて4ポイントを相手より先に取らなければならないのです。
忘れてはならないのは、40-40でデュースとなった状態から1ポイントを取ったとしてもブレークの成功とはならず、そこから2ポイント連続で獲得する必要がありますが、これも通常のルール通りです。結局、ブレークを狙おうがキープしようが1ゲームを取るためのルールは同じなので、これについては混乱しないように注意をしながら試合を見ていきましょう。
ブレークバックってなに?!
ブレークバックとは、ブレークを成功したことによって相手の獲得ゲーム数に追いつくことを表します。
例えば、ゲームカウントが1-1でブレークをされると1-2になってしまいます。ですが相手のサービスゲームとなる次の4ゲーム目にブレークを返せば、これで2-2に並びます。このことを「ブレークバック」と呼ぶわけです。
ブレークをされた選手はこのままの状態で試合が進むと1セットを簡単に取られてしまうので、すぐにブレークバックを取らなければなりません。ブレークバックを取ることで最低でもタイブレークに持ち込める可能性が出るので、タイミングにもよりますが試合のカギを握る重要なものになります。
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ブレークアップ/ブレークダウンってなに?

ここまでの説明と少々重なるところはあるものの、よくテニスでは「ブレークアップ」、「ブレークダウンという言葉を聞くこともあり、その名の通りブレークに関連する言葉なのでこの際覚えておきましょう。
ブレークアップとダウンが示しているのはブレークの差です。相手よりブレーク数が多いことを「ブレークアップ」、少ない場合は「ブレークダウン」と呼ばれます。
例えば、あるゲームまでで相手よりブレークが1つ多い場合は「1(ワン)ブレークアップ」、2つ多い場合は「2(ツー)ブレークアップ」と呼び、数に合わせて呼び方を変えていきます。
逆に相手に1つブレークを取られ、その1つ分の差で試合が進んでいる場合は「1(ワン)ブレークダウン」、2つ少ない場合でその差のままの場合は「2(ツー)ブレークダウン」と言います。
ただし、これは先ほどのブレークバックを取ることによって変わることもありますし、逆に先にブレークを奪った側がもう一度ブレークを奪えば、その時点でブレークの差の呼び方は変わっていくというわけです。
普通のブレークとは違う?タイブレークについて!
テニスは先に6ゲームを先取して1セットを奪うことを争うゲームですが、6-6のゲームカウントの場合にタイブレークに突入することはすでに述べた通りです。
しかし、タイブレークは通常とは違い、ポイント制が基本でサービスは1ポイント目以外は2ポイントずつでサービスを交代します。タイブレークの時も相手のサービス権を持ったポイントを破る局面が見られますが、ここではゲームのような大きな単位の不利な状況を打ち破ったという意味ではないので、ブレークとは言わず、「ミニブレーク」と言う言葉で相手より有利に立ったことを表します。
つまりこのミニブレークを積み重ねていけば、より相手にプレッシャーをかけることができるわけです。7ポイントという時間の短い中で行うので、ミニブレークをいかに楽に奪えるかがポイントになります。
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まとめ
テニスのブレークを争う攻防は、試合中の最も魅力的な部分と言っても過言ではありません。
このブレークをいかにタイミングよく取れるか、そしてその後の自分の有利な状況をしっかりとキープできるかによって試合の勝敗が大きく左右されるのです。
とても大事な言葉なのでぜひ頭に入れておきたいですね!