2019年2月に13年ぶりに日本新記録を更新した戸邉 直人選手の活躍が話題となった陸上競技の走り高跳びですが、日本では小中学校の体育授業として走り高跳びを行うため、誰でも一度は体験したことがある身近な陸上スポーツでもあります。
その跳躍方法は様々で競技としてよく見られる背面跳びもあれば、小中学生でも比較的跳びやすいはさみ跳びもあります。
そのなかでも今回ははさみ跳びにスポットを当て、はさみ跳びのコツや練習方法などを紹介します。

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走り高跳びのはさみ跳びとは

走り高跳びの跳び方は背面跳び、はさみ跳び、ベリーロールの三種類の跳び方があります。
陸上の世界大会やオリンピックなどでよく見かけるのが背面跳びです。
曲線を描くように助走し、上体を大きく反りながら仰向けでバーの上を通過します。
非常にダイナミックでポピュラーな跳躍法として人気があります。
対するベリーロールは最後に踏み込んだ足を上げ、体を水平にして顔からバーを下に見る形で回転して跳ぶ跳躍法です。
背面跳びが開発される前のポピュラーな跳躍法として人気を集めました。
背面跳びやベリーロールは難易度の高い競技者向けの跳躍法とも言えますが、はさみ跳びは背面跳びやベリーロールに比べて柔軟性や身体的特徴の影響を受けにくく、難易度が高くないため初めて走り高跳びをする人にピッタリの跳躍方法です。
はさみ跳びができない人のためのコツ【動画付き】

ここでは小中学生の体育の授業で多く行われる走り高跳びのはさみ跳びができない人のためにコツを解説します。
コツを助走、踏切、空中姿勢(クリアランス)、着地に分けて動画も交えて分かりやすく解説しているのではさみ跳びが苦手な人は是非参考にしてみてください。
- 助走
- 踏切
- 空中姿勢(クリアランス)
- 着地
助走
はさみ跳びのコツとしてまず紹介するのが助走です。
はさみ跳びは、走り高跳びの背面跳びやベリーロールに比べて助走スピードを最大限に活かせる跳躍方法です。
助走のコツとしては、スピードを出そうと意気込むと体に力が入り逆効果なので、気持ちをリラックスさせてからリズミカルにテンポを上げて助走します。
そしてバーに向かって45度の角度でまっすぐ助走します。
助走の歩数ですが、小学生の場合は5歩から8歩ぐらいが助走しやすく、中学年以降の年代では9歩から15歩ぐらいが助走しやすいといわれています。
踏切
次にはさみ跳びに大事なコツとして、踏切があります。
よい助走の力をジャンプにしっかり伝えるために必要なのが踏切です。
正しい踏切をおこなうことで記録の更新が期待できます。
まず助走から踏切の動作に移るまえに、重心を低くします。
そして頭のてっぺんから足の先まで1本の軸をつくるようなイメージでジャンプします。
これにより、地面からの反発最大限に活かすことができ、良い踏切につながります。
わかりにくい場合は頭から足先まで棒で刺しているようなイメージでもよいかもしれません。
空中姿勢(クリアランス)
次に空中姿勢(クリアランス)のコツについてですが、はさみ跳びは振り上げた足はバーを容易に通過することができますが、踏切足の方がバーにぶつかることがよくあります。
この問題を解決する方法として、空中で体をひねりながら跳ぶ空中姿勢をつくります。
そうすることにより、ぶつかりやすい踏切足をバーから遠ざけることができます。
その他のコツとして空中で目線が着地点を見過ぎて下を向かないことと、空中で手足を走るように動かすことが大切です。
着地
最後に着地のコツについてですが、着地で大切なのは怪我をしないことと、小学生年代では着地のときに足から着地することを怖がる子もいるので、しっかり足から着地できるように恐怖心を取り除くことが大切です。
また競技として大会などに出る場合は、足から着地していないと失敗とみなされる場合もありますので必ずしっかり足から着地するようにしましょう。
怪我に関してですが、着地の際に足首や膝を痛めてしまうこともあるため、着地するときは膝を柔らかく使い安全に着地できるように心がけましょう。
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はさみ跳びで記録を伸ばすためにはストレッチが重要

走り高跳びのはさみ跳びで記録を伸ばすためコツはこれまで解説してきた通りですが、他にもはさみ跳びで記録を伸ばす方法があるのでしょうか?
実は他にも重要な要素があるんです。
その重要な要素の1つ目が筋力です。
地面を蹴って高く跳躍するために筋力は欠かせません。
そして2つ目に重要なのが、柔軟性です。
スポーツをする上で動的ストレッチは可動域を緩めすぎるのもよくないと最近の研究では言われていますが、そうは言っても全ての競技に当てはまる分けでもなく、はさみ跳びなどの足を上げる動作がやはり可動域が広いほうが有利です。
練習前や試合前は筋肉を緩めすぎない動的ストレッチをおこない、練習後や試合後のアフターケアやお風呂上がりなどに動的ストレッチを取り入れることをおすすめします。
はさみ跳びの練習方法

はさみ跳びの練習方法についていくつか紹介します。
まず助走の練習方法についてですが、リズミカルな助走ができるように7歩で助走するとしたら最初の4歩は「1,2,1,2」のリズムで少し大きな動作で走り、最後の3歩をすばやく「1,2,3」のリズムで跳ぶように練習してみてください。
この練習をすることでリズミカルにテンポよく助走できるようになります。
また45度の角度からバーに入るコツをつかむために、カラーコーンを一定間隔で並べてスラロームで練習するのもよい方法です。
踏切に関してですが、小学生年代はバーに対して恐怖心を抱いている子もいるので慣れるまではゴムをバーの変わりにつかうのもよいでしょう。
その際にゴムの真ん中に目印をつけておくと踏切と着地がブレずに安定します。
もちろんバーでも同じです。
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まとめ
「できない方必見!走り高跳びのはさみ跳びのコツや練習方法」を紹介しましたがいかがだったでしょうか?
これまで体育の授業で苦手意識があった人も、これを読めば苦手意識を克服できるでしょう。
是非明日からここで解説したコツや練習方法を試して見て下さい。