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【現役医師監修】足関節捻挫・足首の捻挫の後遺症とは?

東山礼治 先生

公開日 :2019/07/01

更新日 :2020/05/11

目次

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足関節捻挫(足首の捻挫)とは?

足関節捻挫とは足首を強くひねった時に、本来の正常な関節可動域(ROMともいう。足首が動く幅、関節の可動範囲)を越えて、大きく曲げられてしまったときに発生する怪我です。

通常、関節包(関節を包む膜、関節のふくろを成す膜)と靭帯(骨と骨を結ぶ紐状・帯状の繊維)の損傷を伴いますので、靭帯損傷と同義語と考えてよいです。

大人の足関節捻挫=足関節靭帯損傷のことが多く、子供の足関節捻挫=足関節外果(外くるぶし)の剥離骨折(裂離骨折ともいう)のことが多いです。

共に初期治療のときにギプスなどのしっかりした固定をした方が、足首の安定性を維持できることが多いです。しかし、今まで過去に捻挫をしたことがある方は、ケガの前にすでに不安定性(ゆるさ)があったかもしれません。その場合はギプスをしても「不安定(ゆるさ)」は改善しないことが多いです。

足関節捻挫の原因

捻挫の原因に関しても多々あり、例えば運動時などに足首を内側に過度にひねることで起こると言われています。

ひねった足関節の靭帯には外からの衝撃がかかるため、必要以上に関節が伸長してしまうことが大きな原因の一つでもあります。

どちらかというと捻挫は「スポーツ外傷」といって、とりわけ運動時に起こるケガとして知られています。

バスケットボールやサッカーなどで、走る動作やジャンプする動作で誤って足関節をひねってしまうといった例が挙げられます。

他にも相手との接触が許されているスポーツではタックルを受けてひねる、ブロックのために足を出したところを蹴られてひねる、などの例もあります。

「スポーツ外傷」以外では、階段の下りで踏み外す、路上の段差に気づかずにひっかかる、などで受傷することもあります。

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足関節捻挫の後遺症

足関節捻挫は一般的には20-40%くらいの方に後遺症が残ると言われています。

多くの後遺症がありますので、これから一つ一つ詳しく紹介していきたいと思います。

【足首の捻挫の後遺症】①足関節不安定症

リハビリにて足首周囲や下肢全体の筋力訓練やバランス訓練などが必要です。しかし根本的には安定性は改善しません。手術により安定性を再獲得することが可能です。

外側と内側のどちらがゆるいのか、両方がゆるいのかきちんと診断することが大切です。

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【足首の捻挫の後遺症】②滑膜炎

関節のふくろの炎症。水がたまり、インピンジメントの原因となります。

自然に軽快することもありますが、初期は安静にする必要があります。

しつこい場合はステロイド注射や、手術が必要となることがあります。

ステロイド注射は副作用もあるため頻回の注射はお薦めできません。医師とよく相談した上で行いましょう。

【足首の捻挫の後遺症】③インピンジメント症候群

症状(痛み)に波があり、軽い外力で痛みが出ることもあり、ときには誘因がないのに痛みが出たり、治ったりします。

このように痛みが不定期に出現することが特徴の1つです。

周囲の人になかなか理解されにくく、本人は痛みの原因がわからず悩んでいることが多いです。

滑膜や骨などが関節内でぶつかったり、挟まったり、ひっかかっていたりして痛みが出る症状のこと。

骨のトゲ(骨棘こつきょく)によるものを衝突性外骨腫、またはサッカー選手やアスリートに多いので、Footballer’s ankleやAthlete’s ankleとも呼びます。

脛骨の前下縁、距骨頸の背内側に骨棘ができやすいです。しつこい場合は骨棘を削る必要があります。また①不安定症と合併していることが多いので靭帯再建術と同時に行うことも検討します。

距骨後突起・三角骨・遊離体・関節包や靭帯・長母趾屈筋腱(FHL)の腱鞘炎・ガングリオン・嚢腫などが原因でインピンジメントの痛みが出現します。

前方インピンジメント(AAIS)と同様に、しつこい場合は原因を取り除く手術を行います。不安定症と合併していることが多いため、こちらも靭帯再建術と同時に行うことも検討します。

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【足首の捻挫の後遺症】④距骨骨軟骨(こつなんこつ)障害(=距骨骨軟骨骨折=距骨離断性骨軟骨炎りだんせいこつなんこつえん) 

骨と軟骨が傷ついて、小さい骨折のような状態になります。距骨(きょこつ)の内部に空洞ができることもあります。

手術と長期のリハビリが必要となることが多いです。

足関節が不安定、つまり距骨が大きく傾くことで角(かど)が擦れたり、ぶつかったりして発生すると考えられることも多いため、靭帯再建術と同時に行うことも検討します。

【足首の捻挫の後遺症】⑤関節内遊離体(かんせつねずみ)

距骨骨軟骨骨折に伴い、骨軟骨のかけら(遊離体)が関節の内部で浮遊する状態です。足首にひっかかる痛みが不定期に出現します。放置すると関節の軟骨が徐々に傷ついてしまうため、通常は手術が必要になります。

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【足首の捻挫の後遺症】⑥足根洞(そっこんどう)症候群

外果の前方に開く、距骨と踵骨の間にある洞窟のような隙間足根洞と呼びます。そこに炎症が残ってしまい、いつまでも痛みが続く状態です。

原因ははっきりしていませんが、外側靭帯や骨間距踵靭帯などの損傷がきっかけとなっている、つまり捻挫の後遺症とも考えられています。注射や手術が必要になることがあります。

距骨外側突起が大きい人で扁平足がある人は、距骨と踵骨のインピンジメントで本症状を呈することもあり、捻挫後遺症とは異なる病態も起こり得ます。

【足首の捻挫の後遺症】⑦変形性足関節症(そっかんせつしょう、あしかんせつしょう)

軟骨が磨耗・すりへって、炎症を起こす病気です。レントゲンでは関節裂隙(すき間)が狭くなる、骨棘(こつきょく、トゲ)が形成される、骨が硬くなる(軟骨下骨の硬化)などの変化が現れます。

不安定性があると悪化しやすいです。足の全体のアライメント(並び、方向、偏平足や凹足などの変形、 膝のO脚など)も影響します。

程度が軽いうちは靭帯再建術で対応できますが、中等度以上になると大きい手術(矯正骨切り術や人工関節、関節固定術など)が必要になります。これにならないように治療していく必要があります。

一般的な生活をしている人であれば数年から数十年かけて、ゆっくり軟骨が摩耗していきますが、スポーツ選手やスポーツ愛好家では、足首に多くの衝撃が加わるため、数年以内に悪化、進行することがありますので、注意が必要です。

足首の痛みで困るようになったころには、変形性関節症が中等度以上に進行していて、すでに大きな手術が必要になってしまっている、という人が多いからです。

一般の方なら5-10年に1回、スポーツ選手なら2-5年に1回はレントゲン(立位での足関節2方向)を撮影することを推奨します。

荷重がかかった状態、つまり立位でのレントゲンを撮影しないと、軟骨の厚みを正しく評価できません。

寝た状態でレントゲンを撮影すると、関節の隙間が広がることで、軟骨がまだ厚く残っているように見間違えてしまうため、正しい評価ができないのです。

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