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【現役医師監修】足首の捻挫の治療や処置、リハビリについて徹底解説!

東山礼治 先生

公開日 :2019/06/01

更新日 :2019/07/22

過去に「足を捻挫したことがある」という方は非常に多いのではないでしょうか?
これは通称足関節捻挫といい、特に何らかのスポーツをやっていたことのある方は非常になじみ深い言葉であることは間違いないでしょう。

足関節捻挫は病院に行くと「靭帯を損傷している」と言われることの多いけがの一つです。その痛みの程度は多岐にわたり、重い程度の捻挫なら治療を怠ると手術に至ってしまう可能性があります。

そこで今回は足関節捻挫の症状や原因を簡単にまとめ、その後捻挫の程度を解説します。
また、予防方法や捻挫をしてしまった場合のリハビリ方法も紹介しているので、ぜひ目を通してみてください!

目次

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足関節捻挫とは?

足関節捻挫とは、足首を強くひねった時に、本来の正常な関節可動域(ROMともいう。足首が動く幅、関節の可動範囲)を越えて、大きく曲げられてしまったときに発生する怪我です。

通常、関節包(関節を包む膜、関節のふくろを成す膜)と靭帯(骨と骨を結ぶ紐状・帯状の繊維)の損傷を伴いますので、靭帯損傷と同義語と考えてよいです。

大人の足関節捻挫=足関節靭帯損傷のことが多く、子供の足関節捻挫=足関節外果(外くるぶし)の剥離骨折(裂離骨折ともいう)のことが多いです。

共に初期治療のときにギプスなどのしっかりした固定をした方が、足首の安定性を維持できることが多いです。しかし、今まで過去に捻挫をしたことがある方は、ケガの前にすでに不安定性(ゆるさ)があったかもしれません。その場合はギプスをしても「不安定(ゆるさ)」は改善しないことが多いです。

足関節捻挫の種類

足関節捻挫には大きく2種類の捻挫があります。

「内反捻挫」「外旋捻挫」です。

これは捻挫する方向によって、分けられており、一般的には「内反捻挫」の方が多いです。

内反捻挫

内反(ないはん)捻挫は「うちがえし捻挫」とも呼ばれています。

外側の靭帯のうち、前距腓(ぜんきょひ)靭帯(ATFL)、踵腓(しょうひ)靭帯(CFL)が順に切れて、かなり重症だと後距腓(こうきょひ)靭帯(PTFL)や前下脛腓(けいひ)靭帯まで切れてしまいます。

また、外くるぶし(外果)の剥離(はくり)骨折を伴うこともあります。

※細かく表現すると、足首が底屈した姿勢(足首が伸びた状態)で、強く内反する動きにより、外側が強く伸ばされて、足首の外側の靭帯が関節包とともに切れてしまう(断裂してしまう)ケガです。

以下の動画をみてみると前距腓靭帯(ATFL)、踵腓靭帯(CFL)の位置と、うちがえし捻挫で切れるイメージが湧くかと思います。靭帯損傷の重症度が図で1分程度で紹介されています。

外旋捻挫

外旋(がいせん)捻挫は、内側が強く伸ばされて、内側の靭帯(内側靭帯=三角靭帯とも呼ぶ。)が切れてしまうケガです。

三角靭帯は浅層(皮膚に近い浅い部分)と深層(骨に近い深い部分)の2層に分けられ、深層の前方線維を前脛距(けいきょ)靭帯(ATTL)と呼び、外旋捻挫で損傷しやすい靭帯です。

重症だと脛腓靭帯(けいひじんたい、脛骨と腓骨を結ぶ靭帯)も切れます。内くるぶし(内果)の骨折や腓骨骨折を合併することもあります。

※細かく表現すると外旋(つま先が外にねじれる動き)と外反(足底が外側を向く方向に足首が傾く動き)の力が加わって、三角靭帯の前方の線維から切れていきます。

以下の動画では靭帯の位置、捻挫の方向、不安定性(ゆるさ)の評価方法が1分程度で紹介されています。

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足関節捻挫の原因

捻挫の原因に関しても多々あり、例えば運動時などに足首を内側に過度にひねることで起こると言われています。

ひねった足関節の靭帯には外からの衝撃がかかるため、必要以上に関節が伸長してしまうことが大きな原因の一つでもあります。

どちらかというと捻挫は「スポーツ外傷」といって、とりわけ運動時に起こるケガとして知られています。

バスケットボールやサッカーなどで、走る動作やジャンプする動作で誤って足関節をひねってしまうといった例が挙げられます。

他にも相手との接触が許されているスポーツではタックルを受けてひねる、ブロックのために足を出したところを蹴られてひねる、などの例もあります。

「スポーツ外傷」以外では、階段の下りで踏み外す、路上の段差に気づかずにひっかかる、などで受傷することもあります。

足関節捻挫の病態と分類について

最初に説明したように、足関節捻挫の痛みの程度は多種多様で、軽い場合は痛みが出ることのない場合もあり、重症の場合なら予想以上に激しく痛んでしまいます。

そんな足関節捻挫の具体的な病態を紹介するので、ぜひ覚えてみてください。

1度(軽度損傷)

それでは、まずは軽い程度の捻挫から詳しく説明していきます。

軽度損傷であっても、足関節の外側の靭帯に痛みとごく軽い腫脹を認めます。

ただし、歩行時や関節運動に際して生活に支障をきたしてしまうような痛みは出ず、あったとしても非常に軽いのが特徴です。

軽度損傷の場合は、一時的に靭帯が伸びている状態にはなるものの、少し安静にしてみて痛みがなくなれば運動を開始しても問題はないでしょう。

【東山先生からの復帰に向けたワンポイントアドバイス】





東山先生



しかし、1〜2週間の安静だけでも、筋力低下が予想以上に生じていることがあり、実はコンディションとパフォーマンスが悪化していることがあります。さらなる大ケガを予防するためにも、選手の自覚症状だけではなく、片脚立ち上がりテストやダッシュのスピード、アジリティー(敏捷性)を客観的な評価方法で判断し、本当に復帰して良いか判断してください。



2度(中程度損傷)

中程度に発展した捻挫の場合は、軽度のときに比べて足関節が著しく腫れます。

そして、痛みが強いためスムーズな歩行が困難となり、足首も動かしにくくなることが多いです。

中程度の捻挫は足関節の外側の靭帯が部分的に断裂しており、足首の上にある前下脛腓靭帯や関節包(関節を包んでいる膜)の損傷も伴っていることがあります。

3度(重度損傷)

重度損傷の場合は簡単に言うと、中程度のときよりもさらに激しい痛みと腫れを伴い、歩行や関節運動は大変難しい状況に陥ります。

皮下出血で紫になるような場合は出血が多いことを意味し、靭帯が完全に断裂していると考えた方が良いでしょう。

自分で足を動かすことも他人に動かしてもらうことも非常に困難となり、正常の状態とは大きくかけ離れています。

さらに重度損傷であれば、足関節の外側と内側の両方の靭帯の断裂や骨折・脱臼が一緒に起こっているケースもあります。

具体的には激しい足首の不安定性(ゆるさ)、腓骨(すねを形成する細い骨)の骨折、さらには足関節の脱臼や腓骨筋腱の脱臼など深刻な状態です。

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足関節捻挫の診断

徒手ストレス検査(診断)

捻挫をしているかどうかや重症度を正確に把握したい場合は、徒手ストレスだけでは判断が難しいため、病院に行って画像検査とともに医師に診断してもらうのが一番良いです。

しかし、周囲の人に協力してもらい足首の「ゆるさ」を診る方法もあるので、そちらを紹介したいと思います。

この検査は捻挫したばかりの時期に行うと症状を悪化させる危険もあるため一般的にはお勧めできません。骨折などが否定された上で、数週間以上経過した人の足首の不安定性(ゆるさ)を評価するのに有用です

【方法】
検者(検査する人)が手で触って足の不安定性(ゆるさ、ぐらつき)を確認します。検者や患者様の感覚で評価されます。

正常の場合→最大に動かしたときの位置でしっかり緊張が張る(Hard End PointまたはFirm End Pointと表現します)
異常の場合→しっかり緊張せずゆるく感じる(Soft End Pointと表現し)、または、こわさを感じる(apprehensionありと表現します)

この検査の欠点はどのくらい緩いか精密には計測ができないことです。ですが、足が動く角度でおよその評価ができます。

【前方引き出しストレステスト】
足首の前方への不安定性(ゆるみ)を評価する方法ですが、外側と内側の片方または両方がゆるい場合があるため、それぞれ分けてチェックすると有用です。つまり、外側がゆるければ足首は内旋方向にゆるくなり(おもに前距腓靭帯(ATFL)の評価)、内側がゆるければ足首は外旋方向にゆるくなります(おもに前脛距靭帯(ATTL)の評価)。

【底屈位で外旋させる検査(底屈位外旋ストレスPERST)】
踵腓靭帯(CFL)のゆるさの評価に有用です。

※距骨下(きょこつか)関節の不安定性を評価する一般的な方法は確立されていませんが、足関節を最大に背屈して(距骨を動かなくして)、踵だけを動かして不安定性を評価する方法は有用です。

これらのテストは少し経験を必要とするテストなので足首の安定性を確認する上でも日頃から何度も繰り返し行ってみることをお勧めします。また、捻挫をしたことのない友達の足と比較してみたりすると有効です。左右を比較することも有効ですが、両足がゆるい人もいるので注意してください。

徒手ストレス検査だけでは診断が不十分であるため、他に、ストレスX線、CT、MRI、超音波(エコー)検査を適宜実施して、重症度の判断、後遺症の確認、鑑別診断を行います。

足関節捻挫と間違えやすい疾患(鑑別すべき疾患)

捻挫と診断するには、他の病気や怪我を除外(とりのぞく)、否定(そうではないと確認する)しなければいけません。

以下が足関節捻挫と間違えやすい疾患になります。

・足関節骨折・骨挫傷
・足根骨骨折(立方骨・踵骨前方突起・距骨外側突起の骨折はレントゲンでわかりにくく見逃しやすいです)
・第5中足骨(近位端)骨折
・2分靭帯損傷
・リスフラン靭帯損傷
・距骨外側突起が大きい状態(AALTF)にともなう、足根洞症候群
・足根骨癒合症:うまれつき骨と骨が癒合している病気があります。レントゲンでわかりにくいことがあります。この状態を持っている人は1%くらいの確率です。通常は手術が必要になります。
・有痛性外脛骨(ゆうつうせい・がいけいこつ):舟状骨の結節部にある過剰骨(副骨ともいう)が怪我をきっかけに不安定となり、刺激で痛みが続く状態。摘出術などの手術が必要となることがある。

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捻挫における「やわかい」と「ゆるい」の違い

体がやわらかい(関節・足首がやわらかい)とは、関節の動く範囲が大きいことを意味します。

生まれながら、「体がやわらかい(general joint laxity)」人がいます。体がしなやかに動きやすいためスポーツ能力が高い、頻度は男性よりも女性に多いことが特徴です。

【足首がやわらかい人】
背屈(そる)から底屈(伸ばす)までの角度が正常といわれている背屈20度・底屈45度よりも大きく動く人です。

「足首がやわらかい」人でも、捻挫を経験していない人は内反・外反や内旋・外旋という方向には足首が安定しています。残念なことに、「やわらかい」人は靭帯が比較的切れやすい、切れたら大きいゆるさが残りやすい、という性質もあります。

注意すべきことは「体がやわかいこと」「靭帯が切れて不安定になっていること(ゆるい)」とは違うということです。

足首が「ゆるい」とは、捻挫(靭帯損傷)をきっかけに、底屈や背屈の方向ではなく、内反・外反や内旋・外旋という方向に異常に大きく動いてしまう状態です。

足首をよく捻挫する(ぐらす)人は、足首が「やわらかい」のではなく、過去の捻挫により不安定性が後遺症として残っていて「ゆるい」ので注意してください。

足関節捻挫の治療方針

足関節捻挫の治療は軽度から重度の場合までそれぞれ方法が異なります。 後遺症が残らないように治療することが必要です。

ただし、軽度、中等度、重度の区別は1回の診察だけでは難しく、外見、徒手検査、いくつかの画像検査などから総合的に判断する必要があり、時間をおいてから評価することもあります。

以下のリンクでは各重症度による足関節捻挫の治療方針や治療方法をご紹介しています。

足首を捻挫してしまった時の治療はどうすればいい?治療方針や治療方法をご紹介!

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足関節捻挫の後遺症

足関節捻挫は一般的には20-40%くらいの方に後遺症が残ると言われております。

多くの後遺症がありますので、いくつか挙げたいと思います。

【足関節捻挫の後遺症】
①足関節不安定症
②滑膜炎
③インピンジメント症候群
-前方インピンジメント症候群 (Anterior Ankle Impingement Syndrome=AAIS)
-後方インピンジメント症候群 (Posterior Ankle Impingement Syndrome=PAIS) 
④距骨骨軟骨(こつなんこつ)障害(=距骨骨軟骨骨折=距骨離断性骨軟骨炎りだんせいこつなんこつえん)
⑤足根洞(そっこんどう)症候群 
⑥関節内遊離体(かんせつねずみ)
⑦変形性足関節症(そっかんせつしょう、あしかんせつしょう)

これらの後遺症がどのような後遺症であるのかの詳細は以下のリンクからご覧ください。

足関節捻挫・足首の捻挫の後遺症とは?

足首の捻挫に有効的な手術

では、このような後遺症を患ってしまった場合、どうすればよいのでしょうか?

これらの後遺症を患ってしまった場合は足関節鏡による靭帯再建術が有効的になります。

この記事の監修者でもある東山医師は足関節捻挫を治すのに有効的な修復術と再建術を併用した術式を考案しました。

【世界初!】東山礼治医師考案の足首の捻挫に有効的な手術。足関節鏡による靭帯再建術。

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足首の捻挫のリハビリ

どんなけがでもそうですが、足関節捻挫に関してもリハビリテーションが必要になります。

重症度の高い捻挫(靭帯断裂)をしてしまった場合のリハビリテーションは以下のような期分けになります。

①急性期(捻挫発生から約2~3週間)
②亜急性期(急性期と回復期の間)
③回復期(約6週間後)
④3カ月後以降
⑤復帰

各期間でどのような治療をすればよいかは以下のリンクからご覧ください。

靭帯断裂までしてしまった重症度の高い足首の捻挫後のリハビリは?

足首の捻挫の予防とテーピング

足関節捻挫になってしまったときの対処法については十分に理解できたかと思われます。しかし、できることなら足関節捻挫にならないような工夫をしていきたいところですよね。

では、捻挫を未然に防ぐにはどのようにすると良いのでしょうか?

有効な手段としてはやはり足のテーピングやサポーターの装着、そして日頃のトレーニングと良好なコンディションの維持が挙げられるでしょう。

また、予防トレーニングとしてはFIFA11+が有名です。

足首の捻挫の予防に関するテーピングやトレーニングは以下のリンクからご覧ください。

足首の捻挫を未然に防ぐ&再発を予防するためのテーピングとトレーニング

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まとめ

いかがでしたか?

足関節捻挫は比較的よく聞く足のケガの一つです。 しかし、よくあることだからといって油断してはいけません。

近年、関節鏡・内視鏡の技術が進歩し手術の侵襲が小さくなっています。

痛みが遷延している場合は、手術でしか治せない後遺症を持っていることも多いため、いたずらに手術を拒否して痛みを引きずることは、パフォーマンスを低下させるだけでなく、骨や軟骨が破壞・磨耗・変形するなど復帰困難な状態になってしまい選手寿命を短くしてしまう危険もあるため得策ではありません。

とにかく自分で改善する自信がない場合は無理をせずに専門の病院へ相談してみるのが良いでしょう。

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