バドミントンにおいてスマッシュはとても重要なショットです。
なぜなら、スマッシュが速いというだけでバドミントンでは十分な武器になるからです。
さらに、速さだけではなく、バドミントンの試合でスマッシュを有効に使うには角度を変えたり、コースを変えたりと様々な要因が複雑に絡んできます。
今回は、そんなスマッシュを試合で有効に打つためのコツを、フォームや体の使い方、道具等の様々な観点から余すことなく解説していきます。
目次

スポンサードサーチ
バドミントンでスマッシュを速く打つコツは?
スマッシュにおいてスピードは重要な要素です。
スマッシュのスピードが速ければノータッチエースを狙うことができ、それだけで強力な武器になるからです。
そのため、スマッシュを速く打つコツを
フォーム
角度
ラケット
の3つの観点から解説していきます。
フォームを意識する

どのショットにも共通して言えますが、スマッシュを打つ上でフォームは最重要です。
なぜなら、どんなに筋力があってラケットを速くスイングすることができても、フォームが崩れていると上手く力を伝えることができずに速いスマッシュを打つことができないからです。
速いスマッシュが打てないという方は、ぜひ1度フォームの再確認をしてみてください。スマッシュが速い人はみんなフォームが綺麗です。
高い打点からの角度をつける

スマッシュを速くするために次に重要なのは角度をつけることです。
スマッシュは高い打点から角度をつけて打たないと、ネットに引っかかるか、軌道が長くなってコート外に出てアウトになってしまいます。
角度つけて打つことで、相手コートにスマッシュを入れることができます。
そして、高い打点から角度をつけたスマッシュを打つために、腕を伸ばして打つことで遠心力が働き力強いスマッシュを打つことができます。
ラケットの購入時で意識すること

スマッシュを速くしたい人はラケットにもこだわりましょう。
結論から言いますと、質の高い=値段の高い&ハードヒッター向けのラケットを買いましょう。
なぜなら、安いラケットは初心者向けがほとんどで性能に特化しているというよりはオールバランスで初心者に使いやすいという特徴があるからです。
具体的に金額でいうと、15000円以上でハードヒッター向けと書かれているラケットを購入しましょう。
ハードヒッター向けのラケットは軽く、フレームが細く空気抵抗が少ないため強打に特化した性能になっています。
なので、速いスマッシュを打ちたいという方は15000円以上のハードヒッター向けのラケットを買いましょう。
おすすめはスマッシュのギネス世界記録の493km/hを記録したナノレイz-speedです。
バドミントンでスマッシュを打つときの身体の動き
バドミントンのスマッシュを速く打つ時には体の様々な部位を意識した動きが必要になってきます。
体の動きを意識するだけでスマッシュの質は大幅に変わってきます。
今回は、スマッシュを打つ時に手首、肩甲骨・背中、お腹をどのように意識すれば良いのかを解説していきます。
手首をスマッシュで活かすコツ
手首をスマッシュで活かすコツは打つ瞬間にスナップをきかせて手首に力を入れることです。
スナップをきかせることで2つのメリットがあります。
肩甲骨・背中をスマッシュで活かすコツ
バドミントンのスマッシュは基本、ネットに対して半身の状態で構えてからスイングを開始します。
その際に、スイングは腕をムチのようにしならせることが重要になってきます。
半身の状態から、まずは肩から出していくわけですが、この時に肩を後ろに引くという動作が非常に重要になってきます。
肩甲骨を後ろに引いておくことで、肘、腕、手首も後ろに引かれて、タメができます。このタメがあることでムチのようにしならせたスイングをすることができ、より強力なスマッシュが打てるようになります。
お腹をスマッシュで活かすコツ
バドミントンのスマッシュでお腹を活かすコツは打つ瞬間に腹筋に力を入れることです。
打つ瞬間にお腹に力を入れることでよりスイングに力が伝わりやすくなります。
打つ瞬間に腹筋に力を入れるのが難しいという方は、打つ瞬間に「ふっ」や「はっ」と声を出してみると良いです。
よくダブルスのトッププレーヤーは、スマッシュを連続で強打する時に声を出しています。
スポンサードサーチ
バドミントンスマッシュをスローでみてみよう!
これは腕をムチのようにしならせて打つ理想のフォームです。
肩甲骨を引いて、肩、肘、腕、手首の順番に綺麗にしならせて振ることができています。
さらに、打つ瞬間に手首のスナップをきかせることでより強いスイングを可能にしています。
スマッシュを打ち分けよう!
バドミントンにおいてスマッシュが速いというだけでも十分な武器ですが、コースを打ち分けれるようになることでプレーの幅が増えて、ワンランク上のプレーヤーになることができます。
コースの打ち分けを理解して試合を有利に進められるようになりましょう。
基本的なスマッシュ
基本的にスマッシュは、相手を崩す、もしくはエースを決める時に打ちます。
ですが、スピードがかなり速くない限りただむやみに打ちまくっても相手を崩したり、エースを決めることはできません。
スマッシュで重要な要素は緩急とコースの打ち分けです。
全てのスマッシュを全力で打つのではなく、いつもは70%ぐらいで打ち、ここぞという場面で100%で打つことで相手も緩急に体が反応できずにエースを決められる可能性が上がります。
さらに、緩急にコースの打ち分けを組み合わせることでより有利に試合を進められるようになります。
緩急を使うだけでも十分な武器になりますが、そこに左右、正面とコースの打ち分けをすることで、相手が的を絞れなくなり有効打になります。
コート奥へスマッシュ

コート奥へのスマッシュを打つメリットとしては角度が緩いスマッシュを打つことで、角度があるスマッシュを警戒している相手を崩すことができることです。
試合中に基本は角度があるスマッシュを打っておき、相手が角度のあるスマッシュを警戒してきたら、角度の緩いスマッシュでボディなどを狙うことで相手を崩すことができます。
また、コースは基本的にコート奥の2隅を狙います。
なぜなら、コート奥へのスマッシュを打つということは、角度が緩いスマッシュを打つということだからです。
角度が緩いということはカウンターを食らう危険も高くなるので、相手がストレートにしか返球できないようにしっかり2隅を狙うことが重要です。
センターへスマッシュ

センターへのスマッシュは
シングルスではボディ狙い、
ダブルスでは返球コースを限定させる、
意味合いが強いです。
シングルスのスマッシュは基本、左右のコースへ打ちますが、たまにボディ狙いでセンターに打つことで相手を崩すことができます。
ダブルスは、相手ペアの間にスマッシュを打つことで返球コースを大幅に限定できます。例えば、左右のコースにスマッシュを打つと、相手は2人いるので、シングルスと違い必ず1人に万全の状態でレシーブされます。
そうなると、レシーブの返球コースはストレート、クロスと範囲が広くなります。
しかし、センターに打つことで返球コースはセンターからの左右への範囲になるので返球コースが狭くなり、次への対応がしやすくなります。
スポンサードサーチ
バドミントンスマッシュが遅い理由
バドミントンでスマッシュが速く打てないのには以下の3つの要素が原因にあります。
・フォーム
・筋力
・タイミング
この3つが上手く噛み合って初めて速いスマッシュを打つことができます。フォームに関しては解説したので、筋力とタイミングについて解説していきます。
筋力が不足している
速いスマッシュを打つには筋力が必要不可欠です。なぜなら、フォームとタイミングが綺麗な上で、それ以上は筋力に比例してスマッシュは速くなるからです。
いくらフォーム、タイミングが綺麗でも筋力がなければ、スイングスピードは上がらないので速いスマッシュを打つことができません。
筋力があってスイングスピードが速ければ、それだけ速いスマッシュを打つことができるのです。
ですから自分のスマッシュが遅いと感じる人は筋力トレーニングをしてスイングスピードの向上を目指しましょう。
タイミングが悪い
速いスマッシュを打つにはフォーム、筋力、タイミングが必要と言いましたが、この中で1番重要なのがタイミングです。
なぜなら、いくら筋力があってフォームが綺麗でも、打つタイミングが合わなかったら速いスマッシュを打つことはできないからです。
速いスマッシュを打つには、シャトルを打つインパクトの瞬間に、1番速いスイングスピードである必要があります。
そのためには、スイングの最初から力をガチガチに入れるのではなく、力を抜いて脱力した状態からスイングを初めて、インパクトの瞬間に1番スイングスピードが速くなるように徐々にスイングスピードを上げて打つことが大事です。
バドミントン初心者の方がスマッシュを打てない理由
バドミントンでスマッシュが打てない理由としては2つ考えられます。
①スマッシュのフォームが間違っている
②ラケットの面の向きが間違っている
初心者にありがちなことなのでしっかりと修正してスマッシュが打てるようになりましょう。
フォームが間違っている
バドミントンにおけるオーバーヘッドストロークでの打ち方としてはスマッシュ、クリアー、カットなどがあるのですが、これらのフォームは似ているので、スマッシュのフォームが間違っているとそもそもスマッシュを打つことができません。
バドミントンを始められたばかり方でスマッシュが上手く打てない理由として、そもそもこのスマッシュのフォームで打てていないことが原因として挙げられます。
ラケットの面の向き

インパクトの瞬間にラケットの面の向きがシャトルに対してしっかりと垂直になっていないとシャトルはまっすぐに飛んでいきません。
スマッシュを打てないという方は恐らく、インパクトの瞬間にラケットの面がシャトルに対して垂直に当たっておらず、面が切れてカットのようなショットになっているかもしれません。
しっかりとインパクトの瞬間はシャトルに対してラケットの面が垂直に当たるようにして、相手コートに叩きつけるようにスイングをすると、上手くスマッシュを打つことができます。
スポンサードサーチ
スマッシュレシーブのコツ
バドミントンのスマッシュレシーブにおけるコツは2つあります。
①スマッシュレシーブ時の姿勢
②スマッシュレシーブのスイング
バドミントンは複雑な動きのメカニズムの連続ですので、1つ1つ丁寧にマスターしていきましょう。
スマッシュレシーブ時の姿勢

スマッシュレシーブは構えの姿勢がとても大事です。
なぜなら、相手がスマッシュを打ってくる時に突っ立っていたら反応できませんよね。しっかりとレシーブができる姿勢でいることが大事です。
基本姿勢は足を肩幅より少し広めに開き、膝を少し曲げて前傾姿勢になることです。
前傾姿勢で膝に余裕を持たせておき、いつでも素早く動ける姿勢を作っておくことで、スマッシュへの反応がしやすくなります。
スマッシュレシーブのスイング

スマッシュレシーブのスイングは、ショートレシーブとロングレシーブで大きく変わります。
ネット前に返すなどのショートレシーブは面を作ることが1番重要です。面を作るとは、スマッシュレシーブしたいコースに向けてラケットの面を向けることです。
面を作れば、あとはスマッシュにラケットを当てればスマッシュレシーブしたいコースに打てるということです。
ロングレシーブでは面を作ること+スイングしてシャトルを大きく返すことが必要になります。
ロングレシーブのスイングは2種類あります。
①面を作りそのまま押し返すようにスイングをする
②懐にラケットをテイクバックしてスイングする
ことです。自分のやりやすい方のスイングをするようにしましょう。
バドミントンのスマッシュはどのくらいの速さがで打てるの?
バドミントンのスマッシュはどのくらいの速さで打つことができるのでしょうか?
結論から言いますと、スマッシュの世界記録は初速493km/hです。
そして、バドミントンのスマッシュは球技の中で最速なのです。2番目に速い球技のゴルフでさえ最高で349km/hです。
バドミントンは他のスポーツと比べても圧倒的に速いのです。
しかし、だれもが493km/hのスマッシュを打てるわけではありません。世界トップレベルの技術と筋力を併せ持って初めて493km/hのスマッシュを打つことができるのです。
スポンサードサーチ
バドミントンを習い始めた初心者がスマッシュをうまく打つためのコツ
初心者の方が上手くスマッシュを打つためには、まずはフォームを綺麗に覚えましょう。
どの競技でも同じだと思いますが、フォームは一度悪い癖がついてしまうと後からの修正が大変なので、まずは正しいフォームを覚えることから始めましょう。
正しいフォームを覚えられたら、スイングのタイミング、筋力の順番で習得していくと最短で速いスマッシュが打てるようになります。
ぜひ初心者のかたはこの順番でスマッシュを習得していってください。
山角選手にSPOSHIRU編集部が聞いた!

SPOSHIRU編集部がこの記事の監修者である山角選手にバドミントンのスマッシュについて色々とお聞きしました!

SPOSHIRU編集部
Q.スマッシュを打つときに意識していることは何ですか?

山角選手
スマッシュを打つときに意識していることはシャトルの下に素早く入って、良い体勢で打つようにすることです。さらに、打つ瞬間には手首のスナップを利かせて、より早いスイングで打つように意識しています。また、相手の立ち位置や体勢などによってスマッシュを打つコースやスピードを変えるようにしています。

SPOSHIRU編集部
Q.スマッシュを打つときに意識していることは何ですか?

山角選手
スマッシュを打つときに意識していることはシャトルの下に素早く入って、良い体勢で打つようにすることです。さらに、打つ瞬間には手首のスナップを利かせて、より早いスイングで打つように意識しています。また、相手の立ち位置や体勢などによってスマッシュを打つコースやスピードを変えるようにしています。
スポンサードサーチ
まとめ
最初にも言いましたが、スマッシュはバドミントンにおいてとても重要なショットです。
スマッシュを試合で有効に使うためには速いだけでなく、コースや角度などを意識することが必要になってきます。
速く、角度のあるスマッシュを打つためには複雑な体の動きを連続してこなす必要があり、正しいフォームのスマッシュを習得するには時間がかかります。
ですから、正しいフォームを意識して反復練習をすることが習得への最短の道です。
さらに、今回解説したスマッシュを打つコツを実践してスマッシュを試合で有効に使えるようになりましょう。