野球のストライク!投手が投げた球はストライクかボールに判定されます。ストライクを三つ重ねると三振で1アウトというのはだれでも知っていますが、ストライクの意味や種類、ストライクゾーンの定義などストライクには以外と知らない細かい情報がたくさんあります。この記事は純粋にストライクの意味を知りたい方をはじめ、ストライクのことについて深く調べたい方におすすめです。

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意外と知らないストライクのあれこれ
ストライクはよく耳にしますが「その意味は?」と聞かれると案外答えられないものです。これからストライクとはどんなものかという観点でいろいろ説明していきます。
もう野球を見てモヤモヤしない!!ストライクの基本情報をまとめてみた
野球を見ていて「なんで今のがストライク!?」ということもあります。そこでストライクの情報についてまとめてみました。
野球でストライクになる場合は大きくわけて4種類
ストライクになる場合は、大きくわけて以下の4種類があります。
- バッターが投球を空振りしたとき
- バッターが投球を見逃し、ストライクゾーンをボールが通過したとき
- バッターが投球をバットに当てたが、フェアゾーンに入らずフライアウトにもならなったとき
- バッターが打席内で打撃姿勢を取らず審判が打つ意思なしと判定したとき
1〜3は野球の試合を見ていると頻繁に目にしますが④はレアなケースでめったに見ることはないでしょう。
空振りストライクとは
バッターがピッチャーの投球に対してスイングして、ボールにバットが当たらず空振りすると空振りストライクになります。このとき投球がストライクゾーンかどうかは関係なくどんな投球でも空振りしてしまえばストライクです。ワンバウンドした投球でも、キャッチャーが取れないようないわゆる“クソボール”でも空振りすればストライクです。
見逃しストライクとは
ピッチャーの投球がストライクゾーンを通過し、バッターが見逃すと見逃しストライクになります。
ストライクゾーンとは
ストライクゾーンは、高さはバッターのみぞおち付近から膝頭の間、幅はおおよそホームベースの幅で囲んだ長方形のゾーンのことを言います。ピッチャーの投げたボールがホームベース上で、少しでも横切るとストライクです。
ファウルボールになったとき
打球がフェアゾーンに飛ばず、なおかつフライアウトにならなかった場合ファウルになります。ノーストライクもしくは1ストライクのときに、ファウルになるとストライクとなりストライクカウントが1追加されます。
ただし、ファウルボールはストライクカウント2つまで
ただし、2ストライクのときのファウルボールはストライクにカウントされません。2ストライクでバッターがファウルボールを打ったとしても三振にはなりません。何球ファールしても2ストライクのまま仕切り直しです。
バントは例外あり。スリーバント失敗とは
2ストライク以降のファウルでも例外はあります。それはバント失敗の場合です。2ストライクのときバントでファウルボールになるとスリーバント失敗といって三振になります。バントは当てるだけですから、その気になればいくらでもファールで粘れます。このように故意に続けてファウルにすることを禁止するためにバントだけはファウルのときの例外となっています。
バントとは
ここでバントのことについて説明しておきましょう。バントとは右バッターの場合、右手でバットの中間よりヘッド側を握り左手はグリップエンドを握ったままの右手と左手のグリップの間隔を開けた状態でバットに投球を当ててゴロを転がすことを言います。このときスイングはせずバットにボールを当てるだけです。送りバントといってランナーがいるときにバッターはアウトになる代わりにランナーを進塁させるときや、バッター自身が出塁しようと内野安打、いわゆるバントヒットを狙うときに使います。
ファウルチップのとき
ファウルチップのときは、キャッチャーにノーバウンドで捕られない限り普通のファウルと同じです。2ストライクのときは2ストライクのままです。ただし、ファウルチップがキャッチャーにノーバウンドで捕られた場合はファウルではなく空振りになります。例えば2ストライクのときにファウルチップをキャッチャーにノーバウンドで取られると空振り三振です。
ファウルチップとは
ちなみにファウルチップとは、ファウルの一種類でボールとバットの当たり方の呼び方です。スイングやバントをしたときにバットの上っ面または下っ面にボールがかすってファールになることを言います。
ストライクゾーン内でバッター本人、及び衣類にボールが当たったとき
ピッチャーの投球がバッターやバッターのユニフォームや体に当たると普通はデッドボールとなってバッターは一塁へ進塁します。しかし、投球がストライクゾーンを通過したときは別です。ストライクが優先されてデッドボールにはなりません。デッドボールとストライクの状態が同ときに起こった場合はストライクのほうが優先されてストライクと判定されます。
バッターの振ったバットにボールが当たらず、そのままバッター本人やユニフォームに当たったとき
バッターの振ったバットにボールが当たらず空振りしたときに、投球が体にあたった場合もストライク優先です。デッドボールにはならずにストライクと判定されます。
バッターが打席内において打席姿勢をとらなかったとき
バッターが打席内で打撃姿勢をとらなかった場合も、主審がバッターは打つ意思がないと判断するとストライクと宣告されます。打席内でバッターが打つそぶりを見せないと遅延行為の反則とみなされてストライクになってしまいます。しかし、このストライク判定はめったにお目にかかれないケースです。バッターが打席に入って打つそぶりを見せないことはまずないでしょうね。
簡単に言うと見逃しや空振りのストライク
ストライクは簡単にいうと見逃しストライクか、空振りストライクのことを言う場合が多いですね。まだあまり野球に詳しくない人はこれを基本として、他のストライクの種類やシチュエーションを覚えていくと比較的分かりやすいので簡単に整理しておきましょう。
ファウルボールによるストライク
見逃しストライク、空振りストライク以外のストライクの一つめはファウルボールによるストライクです。バッターがピッチャーの投球を打ってファウルになったときもストライクです。2ストライクのときの例外、さらにスリーバントのときの例外もあるということを覚えておきましょう。
バッターに当たったとき
二つめはバッターにピッチャーの投球があたったときに投球がストライクゾーンを通過した、もしくはバッターが空振りをした場合です。この場合デッドボールにはならず、ストライクです。
反則行為
3つ目は、反則行為があった場合のストライクです。バッターが打席内で打撃姿勢をとらず打つそぶりを見せないとストライク申告されます。レアなケースで実際にもほとんどお目にかかれません。あまり一般的には知られていないので覚えておいて、もし友達や知り合いに教える機会があれば感心されるかもしれません。
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ストライクを決めるストライクゾーンとは
公認野球規則でストライクゾーンは「打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平のラインを上限とし、ひざ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間をいう。このストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢で決定されるべきである。」となっています。要はストライクゾーンの奥行と横のコースはホームベースが基準で、高さはバッターが打席内で構えたときのひざの位置と胸の位置で決まるということです。
ストライクゾーンをボールが通過するとストライクですが、1個分すべて通過しなくても構いません。ホームベース上をボールの一部が少しでも通過するとストライクです。この認識が野球をやっている人でもあいまいな人が結構います。よく覚えておきましょう。
ストライクゾーンは人によって違うってホント!?
ストライクゾーンの高さが、バッターが構えたときのひざと胸の位置できまるということはバッターの体形や構えかたでストライクゾーンが変わることになります。つまり、人によってストライクゾーンは違うというのはホントです。
ストライクゾーンの解説
ストライクは分かりやすく9つにわけられる。
ストライクゾーンは高さとコースで9つにわけられることが多く、TV中継の解説や書籍などでもよく書かれています。高さを高め、真ん中、低めの3分割し、横のコースは外角、真ん中、内角の3分割して3×3で9分割します。高さも横のコースも真ん中は、俗にいう“ど真ん中”のことですね。この分割方法、実は日本発祥です。1980年代、当時TV解説者をしていた野村克也氏が「野村スコープ」として導入したのが最初です。その後評判になって、アメリカにも導入されました。選手としても監督としても偉大な野球人の野村さんはさすがです。
審判によっても違うの?
ストライクゾーンは規則で決まっているので基本的には審判によって違ってはいけません。しかし、審判も人間ですから多少個人差が出ます。ですからストライクゾーンは審判によって微妙に違うというのが実情です。
またプロ野球の世界でもメジャーと日本で少し違います。メジャーのほうが日本と比べて外角寄りにすこしずれています。分かり易くいうと外角のボールはストライクゾーンを少し外れていてもストライクで、内角ぎりぎりのコースのボールはストライクゾーンをかすめてもボールと判定されます。その理由はピッチャーがバッターの内角を厳しく攻めるのを抑制し、投げそこなってデッドボールで乱闘!というのを少しでも避けようとしているからです。メジャーは内角球に神経質です。ただし、あくまでこれは暗黙の了解でルール上はメジャーも日本も同じです。
審判のジェスチャーって意味あるの?
審判によってはストライクのコールをするとき、非常に派手なジェスチャーやアクションをする人もいます。これをパフォーマンスだと思っている人もいるようですが、これにはちゃんと意味があります。試合の記録やエラー・ヒットの判定をしている公式記録員にストライク、ボールの判定を速やかに伝えているのです。ちなみにプロ野球の審判が派手なアクションをしているのはパフォーマンスだというのもあながち間違いではありません。アマチュアの審判はストライクやボール、アウト、セーフなどのジェスチャーは厳格に決められていてライセンス取得のためにはプロの審判のような派手なアクションをしてはいけません。
日米のストライクの表記
野球用語はたびたび略して表記されますが、ストライクの表記は日米で違います。日本ではストライクの頭文字でSと表記されます。アメリカではなぜかKです。
アメリカのストライク表記がKの理由
なぜアメリカではストライクの表記がKなのでしょうか?これは野球のルールブックが作られた1860年にさかのぼります。その頃から「F=フライアウト」や「H=ホームラン」など略語が書かれていましたが、ストライクはSではなくKでした。当時の言葉「STRUK」の最後の文字を使ったようですが理由は謎のままです。他にも諸説あるようですがアメリカでは最初から「K=ストライク」だったのは事実です。
反対にボールってどんなときに起こる?
大まかに言うとストライクではない場合がボール
ピッチャーの投球はストライクの判定でなければボールと判定されます。バッターが打たずに投球がストライクでない場合はボールということになります。ちなみにバッターがアウトになるまでに4つ目のボールが判定されると、フォアボールでバッターは一塁に進塁できます。
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まとめ
野球ではしょっちゅう耳にするストライクについて解説してみました。案外いろいろな種類や場面がありますね。ストライクは野球の基本中の基本です。詳しく知っておくと気楽に野球観戦するときも試合展開や状況の理解がしやすくなります。野球に携わっている人はルール上の内容をしっかり把握できたでしょう。いざというときにきっと役に立ちます。是非今回の記事を役立てて下さい。