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サッカー中継でよく耳にするバイタルエリアってなに?

スポシル編集部

公開日 :2018/07/12

更新日 :2019/09/11

サッカー中継を見ていてよく耳にするサッカー用語の一つに「バイタルエリア」という言葉があります。

少し前までは専門のサッカー紙でもない限り、耳にすることもなかった戦術の専門用語でしたが、最近ではテレビのサッカー中継でもよく聞くようになりました。

なぜこれほど一般的になってきたのでしょうか。

それはこのワード一つでオフェンスの局面でもディフェンスの局面でもおおよそのイメージがつきやすく、聞いている側も言葉の意味を知っていれば内容が理解しやすいからです。

バイタルエリアというワードを知っているだけで、サッカーの見方がぐっと深まります。

一般的になってきただけに今更聞けない「バイタルエリア」という言葉。本記事では言葉の意味と、攻撃、守備それぞれの局面でのプレーを詳しく解説していきます。

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目次

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バイタルエリアとは?

バイタルエリアとは「vital=重要な」「area=空間」という重要な場所という意味です。
一般的にバイタルエリアと呼ばれるのは、縦の幅がDFラインとMFのラインの間。
横の幅ががペナルティエリアの横幅くらいのエリアを指します。

バイタルエリアの横幅は変化しませんが、縦の幅や位置はDFラインの上げ下げや、MFの位置どりによって変化していきます。

よく似た言葉で、「アタッキングサード」というものがありますが、これはフィールドを縦に3分割した際の相手ゴール付近を指す言葉です。
こちらはフィールドの場所を呼ぶ言葉ですね。

それに対して、バイタルエリアは選手間のスペースに存在しています。
フィールド上の常に一定の位置にあるわけではなく、試合展開によって変化していきます。

DFラインが上がり、MFのラインも上がれば、バイタルエリアの位置も上がります。
DFラインとMFのライン間が狭くなれば、バイタルエリアは狭くなります。

このようにバイタルエリアは選手間のスペースに、相対的に位置するものです。

バイタルエリアがなぜ重要なのでしょうか。それは攻撃の選手がこのエリアで前を向いてボールを持つと、数的不利な状況であっても高確率でシュートまで持っていけるからです。

例えばDFラインが4バック横並びで構えている。攻撃の選手は3人。この時点でDFが4人、攻撃が3人と、DFが数の上では有利です。

攻撃のボールホルダーがバイタルでボールを保持し、残りの2人がDFライン付近で駆け引きをしているという状況が想定されます。

ボールホルダーを放置しておくと、そのまま前進を許し、フリー且つゴールに近い場所から精度の高いシュートを許すことになります。

では、4バックの内CBが飛び出してボールホルダーに寄せる対応はどうでしょうか。

CB2枚と両サイドバックでDFラインを形成しているところで、CB1枚が前に出るとそこにギャップが生まれます。
そのギャップはFWからすると狙いどころ。そのスペースを狙ったスルーパスを呼び込むこともできますし、ボールホルダーがFWを使ってワンツーで侵入していくことも容易です。

では、SBが絞っての対応はどうでしょうか。

SBの選手が絞ってボールホルダーに寄せると、今度はCBとサイドバックの間にギャップが生まれます。バイタルエリアの次に危険なハーフスペースを空けてしまうため、現代サッカーではそこを簡単に突かれます。

難しいことをしなくても、FWがダイアゴナルに流れて、サイドバックが空けたスペースで起点になるだけでDFラインに対して上下左右にスライドを強いることになり、多くのギャップを生み出します。

このようにバイタルエリアで前を向いてボールを持てることは、攻撃側のチームにとって非常に有利な状況を得ることができます。

対して、守備側のチームはそれを避けなければなりません。

このバイタルエリアを巡る攻防は、サッカーをプレーする上でも、観戦する上でも注目しておきたいポイントです。

バイタルエリアにおける攻撃

攻撃側が、バイタルエリアで前を向いてボールを持てることの優位性は前述の通りです。
しかし、当然ですが守備側のチームもバイタルエリアが危険なことは承知していますから、何とかしてそのスペースを有利に使わせないように守りを固めてきます。

そんなな守備側の狙いを掻い潜っていくためにいくつかの基本戦術があります。

まず一つ目は「バイタルアップ」

バイタルアップとはバイタルエリアでスピードアップを行うことを言います。

単純な走るスピードを変えることも有効ですが、それよりもボールを運ぶリズムを早めることの方がより有効な手段となります。

具体的にはワンタッチパスをどこかのタイミングで入れていくこと。
短い距離でテンポのいいワンタッチパスを2回、3回とつなげることができれば、たとえ相手がバイタルを狭くしていたとしてもかなりの確率でチャンスを得ることができるでしょう。

もう一つの基本戦術が「サイドアタック」

サイドのエリアは中央程ディフェンスが強くありません。基本的に中への侵入を防ぐことが多く、縦方向にはボールを運べるケースの方が多くなります。

縦方向の深い位置までボ―ルが侵入すると、オフサイドを取れなくなるので、DFラインはどんどん下がってきます。

そうするとバイタルエリア自体がゴールに近い位置になってきます。

またサイドに一度振ることで、ディフェンスの目線を一方向に向けることができます。
それにより、DFの死角が変わり、FWはペナルティエリア内のシュート角度のある位置で裏をとり、フリーになれるチャンスが増えます。

そこから精度の高いクロスがDFラインとキーパーの間、もしくはバイタルエリアに入ってくれば、高確率でチャンスにつながります。

サイド深くに侵入されていると、DFはどうしても自ゴールに向かってプレーせざるを得ませんので、クリアも相手ゴール方向にはできませんし、距離も出にくくなってしまいます。

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バイタルエリアにおける守備

バイタルエリアにおける攻撃で見てきたように、攻撃時にバイタルエリアを自由に使われることは、DFにとって非常に危険です。

では、バイタルエリアを自由に使わせないためには、どのような守備が有効でしょうか。

単純ですが、もっとも有効なのはバイタルエリアを埋めるということ。

ボランチの選手をそこに置けば、バイタルエリアにパスが入ってきてもすぐにマークに行くことができます。

バイタルエリアで一番危険なのは、相手に前を向いてボールを持たれることです。したがって、ここで重要なのはボールを奪いきるのではなく、まずは前を向かせないと行くこと。

バイタルアップを狙って速いテンポでボールを入れてこられても、最終的に前を向かせなければ危険性は激減します。

ボランチをこの位置に置くことはチーム戦術ですが、ここから先の前を向かせないことは個人のデュエルの強さが求められる部分です。

もう一つ有効なのは、バイタルエリアへのパスコースを消すこと。
バイタルエリアでボールを持たれることが危険なわけですから、そもそもそこにボールを入れさせないという考え方です。

ビルドアップ後、サイドやハーフスペースからボールを運んでくる相手に対して、ボールホルダーからバイタルエリアの受け手の間に立つことです。

いつでもインターセプトが狙える位置関係に自分を置きつつ、ボールホルダーへの圧力を高めてい来ます。

さいごにもう一つ。バイタルエリアを小さくするという方法もあります。

こちらもサッカーを観ているとよく耳にする。陣形をコンパクトに保つということとほぼ同義です。

選手同士の距離を近くすることで、ライン間を狭くし、バイタルエリアそのものを小さくしてしまいます。

DF同士の距離が近くなることで、たとえ相手にボールが入ったとしてもすぐにチェックにいき、複数の選手でカバーリングしあうことができます。

これには複数の選手が守備に関する考え方を理解し、動きを統一させる必要があります。

まとめ

バイタルエリアの意味やその重要性。攻撃と守備のポイントについてまとめました。

バイタルエリアを攻略しようとする攻撃側と、それを阻止しようとする守備側。サッカーにおける戦術やゲームプランはバイタルエリアをめぐる攻防から逆算されていると言っても過言ではありません。

ぜひバイタルエリアに対する知識を深め、サッカーをより楽しんでください。

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