サッカーにおけるスイーパーの意味や役割、求められる能力などを紹介します。最近ではあまり採用されないポジションですが、時折見かけることもあるスイーパーを知ってサッカー観戦等をするとより一層面白くなるでしょう。世界的に有名なスイーパーのプレーヤーもご紹介しますので、ぜひ注目してみてくださいね。
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スイーパーとは
スイーパーの言葉の意味
スイーパーとは掃除機、掃除人という意味です。1930年代に生まれ、1960年代に人気の戦術となりました。
1980年代にトータルフットボールの台頭により徐々になくなりましたが、日本では1980年代以降もよく用いられる戦術でした。
サッカーにおけるスイーパーとは転じてこぼれたボールを処理、奪う(掃除する)という動きを比喩した意味合いになります。
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ポジションの意味
サッカーにおけるスイーパーというポジションは最近では採用されるのが少なくなってきたディフェンシブなポジションになります。
ディフェンスの中でもポジションは細かく分けられますが、スイーパーはセンターバックの一つであり、役割によってスイーパーやストッパーと呼ばれます。
基本的にはストッパーが敵を止めに積極的にチェックしにいきスイーパーは相手フォワードとマッチアップするよりもカバーリングを目的とする動きを担うセンターバックのことを指すサッカーのポジション名です。
スイーパーの役割
スイーパーの役割はカバーリングをメインとするためディフェンスの最後の砦になるポジションであるといえます。
ディフェンスの最後尾、ストッパーといわれる選手の後ろに位置し、特定の人をマークせずストッパーのフォロー、カバーリングをしたり積極的に攻撃に参加したり(リベロ)することもあります。
また味方に指示を出しコーチングを行うこともありスイーパーがキャプテンを担うことが多いです。
味方ディフェンスが相手オフェンスと競り合ってこぼれたボールを回収したり場合によってはクリアする動きがメインになり、カバーリングをメインに考えてより安定した守備を目指すようにします。
スイーパーに必要な能力
サッカーのスイーパーに求められる能力とは”予測力”と守る際に全体のスペースや味方、敵の位置をバランスを把握し考える能力です。
予測力とは敵オフェンスと味方ディフェンスとの競り合い等でボールが次にどこに転がるかを的確に予測することで、スイーパーはこぼれたボールをいち早く奪わなければなりません。
全体のバランスを見ながら自分のポジショニングを考えスペースを殺すように変えていく必要があり、それが的確に敵の攻めをいなしてボールを奪うことにつながります。
カバーリング能力の高さがスイーパーには求められ、ボールや相手の攻めを予測し対応を考える力が優れている人がスイーパーに適任とされます。ベテランとなり運動量の落ちたMFが配置されることがあります。
スイーパー個人で奪いに行くという事はあまりしません。
なぜならスイーパーを配置する場合積極的に奪いに行くストッパーを配置する事になるからです。
良いスイーパーの存在がチームのディフェンスの安定感に直結し、的確な判断のできるスイーパーの存在が強力な攻撃の起点になります。
スイーパーは現代サッカーに必要か
スイーパーの現代の形
現在のサッカーの戦術にスイーパーといわれるポジションは採用されにくくなっています。スイーパーを置く戦術は「負けないサッカー」をすることに向いているので代表戦に用いられることがあります。
しかし攻めにさく人数が少なくなることで攻撃力の低下や積極的に味方のディフェンスのカバーリングを考えたポジショニングになるためディフェンスラインが必然的に下がり相手のオフェンス陣にサイドのスペースを与えることになります。
かといってサイドのカバーリングに回ると逆サイド、中央のスペースを与えることになりシステマティックな現代のサッカーシーンではほとんど採用されていないのが現状です。
近年ではストッパーとスイーパーを兼ね合わせたセンターバックというポジションが採用され、ゴールキーパーがカバーリングをしたり、MFがディフェンスラインに入りカバーするアンカーが主流になっています。
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スイーパーとストッパーの違い
スイーパーはカバーリングメインの役割です。
ストッパーは相手を止めるため前に出て積極的に相手FWとコンタクトしたり、ドリブルを止めに行くことが多いのでフィジカルの強い体の大きな選手が選ばれることが多いです。
強いストッパーがいることでスイーパーは楽に相手の攻撃を止めることができます。
ストッパーがチェックに行き、空いたスペースをスイーパーがカバーするという役割を分けることで効率よくチェック&カバーができより強固なディフェンスを築くことがきます。
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スイーパーの有名選手3選
世界には有名なスイーパーの選手がたくさんいますが今回はその中の3選手を紹介します。
ファビオ・カンナバーロ(イタリア)
1991年ナポリでデビュー、ファウルをいとわぬ激しいプレースタイルの選手でした。
しかしナポリの財政難から1995年パルマへ移籍、そこで駆け引きにも強いディフェンダーとして成長しパルマで強力なディフェンスラインを作り上げました。
1対1のスキルがずば抜けており、類まれなる先を読む力を発揮したインターセプト等の高いディフェンス能力から世界最高の評価を得て「抜けないディフェンダー」の代表格といわれる選手です。
2006年に出場したワールドカップでは全試合にフル出場し優勝の立役者となりました。その功績を認められ同年バロンドールを受賞しました。2010年に現役引退をしました。
間違いなく世界最高のセンターバックの一人です。
フランツ・ベッケンバウアー(ドイツ)
抜群の統率力から”皇帝”という異名を持ち、1972年にディフェンダーとして初めてバロンドールを受賞した選手です。
攻撃時には最前線まで攻めあがって攻撃に参加する珍しいスタイルで攻撃的スイーパー「リベロ」の概念を確立し世界に知らしめました。
ディフェンスでありながら的確なパスを武器に攻撃の起点ともなった選手です。
1982年のユーロで大会初優勝、74年優勝、90年監督として西ドイツを優勝に導きました。
フランコ・バレージ(イタリア)
元イタリア代表、ストッパーやスイーパーを務め、サッカーの強豪イタリアセリエAのミランで鉄壁の守備を作った有名選手です。
長年ACミランでディフェンスの要として活躍しチームをまとめ強固なディフェンスラインを作りだしていました。
体の大きな選手とは言えませんでしたが的確な指示、全体を読む力でチームを勝利に導いていました。
強固な守備とクレバーな統率力で1980~90年代に活躍し、グランデ・ミランと言われたACミランの黄金期をキャプテンとして支えました。20年以上にわたって背負った背番号6は永久欠番となっています。
イタリア人には珍しく日本繊維のアシックスを愛用していたことでも知られています。94年にはイタリア代表をキャプテンとして準優勝に導きました。
1994年に現役を引退しています。
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スイーパー サッカーのまとめ
サッカーにおけるスイーパーとは何かを紹介しました。
最近ではあまり見られないポジションですが、地域や世代、相手チームの作戦によって戦略を変える事もあるサッカーではこれからも使われていくポジションです。
意識してサッカーの試合を観戦してみると一層面白くなるでしょう。
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