筋トレ初心者や、これから筋トレを始めようと思っている人の中で、筋肉の「超回復」という言葉を知っている人は少ないはず。しかし、この「超回復」は筋トレを行う人に必ずと言っていいほど知っておきたい知識です。筋肉をつけるには、筋トレと栄養と休息の3つが必用ですが、筋肉の超回復はこの3つ全てに関係しています。筋トレの基本中の基本となる考え方ですので身につけておきましょう。
ここでは筋肉の超回復について紹介していきます。筋トレ初心者で超回復という言葉を知らなかった方から、言葉は知っていても詳しい内容まではわからない方までぜひ読んでもらいたい内容になっています!
目次
- 01超回復
- 02筋肉痛
- 03筋肉痛と超回復の関係
- 04超回復時の過ごし方
- 05まとめ
- 06合わせて読みたい!!

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超回復
超回復とは
筋トレで重い重量を何度も持ち上げると、筋肉は疲労しています。その後、栄養と休息によってその疲労した筋肉は回復していきます。このとき、筋肉は以前と全く同じ状態に戻るのではなく、ほんの少しだけ強く、太くなっているのです。これを筋肉の「超回復」と言い、何度も繰り返すことによって筋肉が強く、太く成長するのです。
超回復の仕組み
筋肉は筋繊維と呼ばれるヒモ状の筋肉組織が束になって構成されています。筋トレで非常に強い負荷をかけられた筋繊維は損傷します。ここで言う損傷とは、ミクロレベルで筋繊維に細かい傷が付いたり、筋繊維内のタンパク質の構成にズレが生じる程度のものです。したがって、筋繊維が損傷しても痛みなどはなく、運動後にありがちな脱力感や疲労感を感じるくらいです。
筋トレによって損傷した筋繊維は、その後栄養補給と休養によって回復していきます。一般的に筋肉が超回復するまでに24時間から48時間かかります。ここで24時間から48時間となっているのは、筋肉は部位や大小によって超回復までの時間にバラつきがあるからです。腕などの比較的小さい筋肉は超回復までの時間は短く、足などの大きい筋肉は時間がかかります。この過程において、以前の筋トレで受けたストレスに対抗できるよう、筋肉は自らのパワーアップを図るのです。
超回復が終わった筋肉の筋繊維は、筋トレ前よりも太く、強くなっています。1回の筋トレと超回復のサイクルだけでは筋肉が大きくなった実感はありませんが、繰り返し行うことで徐々に筋肉がついていくのです。
筋肉痛
筋肉痛とは
激しい運動の翌日は歩くのが辛いほど太ももが痛くなった経験は誰しもあるでしょう。それが「遅発性筋痛」と言われるもので、我々が日常生活で使う筋肉痛という言葉は、この「遅発性筋痛」を指します。
初めて筋トレをする場合は、まちがいなく翌日の筋肉痛に襲われます。また、上級者でもトレーニングーニング翌日は筋肉痛になることが多いです。実は筋肉痛のメカニズムについては、まだはっきりと解明されていない部分もあります。
筋肉痛が起こる理由
筋肉痛については前に述べたように、そのメカニズムの全てが解明されていません。筋肉痛の原因についても同様なのです。しかし、繊維が疲労しミクロレベルでの損傷を受け、これを修復させるための炎症反応が痛みとして出る、という説が現在のところ有力です。筋繊維がブチブチ細かく千切れ…という説もよく見かけますが、筋繊維が切れたら「筋断裂」という重症にあたりますので、この説は有力ではありません。
したがって、筋肉痛というのは、受傷による痛みではなく、筋肉が回復に向かうための痛みであるということになります。
筋肉痛の期間
筋肉痛は通常1~3日程度で解消します。運動経験が浅く、久しぶりにスポーツをした場合などは、筋肉痛の期間はもう数日伸びることでしょう。
筋肉痛の意義
筋肉痛になることの科学的な側面でのメリットはありません。
ただし、しっかりと筋肉を追い込めたかどうかを筋肉痛の有無を目安にしているトレーニーが多いのも事実です。一生懸命筋トレしたのに、筋肉痛がこないと不安になりますよね。筋トレを励んでいる人は、毎日どこかしら筋肉痛があり、それが精神安定剤のような役割(少し大げさですが)を果たしているとも言えます。
筋肉痛になるには
筋肉痛になるためには筋肉に強い負荷をかける必要があります。だいたい10回前後をギリギリこなせる重さを3セットくらい行うのが目安です。20回も30回もできる運動や、逆に2、3回しかできない運動では筋肉痛になりにくいです。
筋トレを続けていくと扱える重さも上がっていきますが、同時に筋肉痛になりにくくもなります。これは筋肉が強い負荷になれた証拠です。セット数を増やすか、同じ部位に効く種目を追加しましょう!
また、筋肉が伸びながら力を発揮する「伸張性収縮(エキセントリック収縮)」運動が多いほど、筋肉痛になりやすいことがわかっています。例えばスクワットであれば、膝を曲げてしゃがむ動作の際、太もも前部の大腿四頭筋は伸びながら体重とウエイトを支えています。これが伸張性収縮です。この逆は「短縮性収縮(コンセントリック収縮)」といい、スクワットならば立ち上がる際の大腿四頭筋のように、筋肉が縮みながら力を出すことを指します。
したがって、同じスクワット運動でも伸張性収縮をより意識して、しゃがむ動作をゆっくり行うと、大腿四頭筋が筋肉痛になりやすいです。基本的に「下ろす」動作をゆっくり行えば自然と伸張性収縮が意識できます。
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筋肉痛と超回復の関係
筋肉痛と超回復の関係については、筋肉痛のメカニズム自体が明らかになっていないため、はっきりとは判明していません。
しかしながら、筋肉痛と超回復の期間は非常によく似ているため、筋肉痛が残っているときは超回復が完了していないと考えることが自然です。また、筋肉痛になればその後の超回復が期待できると思っても良いでしょう。これは多くのトレーニーの経験や感想から導き出されます。
超回復時の過ごし方
超回復の期間
超回復の期間は24時間から48時間と述べましたが、正確には筋肉の部位や大きさによって24時間から72時間かかります。
代表的な部位の超回復期間を表にまとめると以下になります。
筋肉部位 | 超回復時間 |
大胸筋(胸) | 48時間 |
広背筋(背中) | 72時間 |
大腿四頭筋(太もも) | 72時間 |
上腕二頭筋(二の腕) | 48時間 |
上腕三頭筋(腕の裏側) | 48時間 |
下肢三頭筋(ふくらはぎ) | 24時間 |
腹筋 | 24時間 |
大きな筋肉ほど超回復に時間がかかることがわかります。
超回復の期間の目安を知ることは、トレーニングメニューを組む上で基本となるため、身につけたい基本知識のひとつです。
過ごし方
例えば、筋トレ初心者で、ベンチプレス、スクワット、デッドリフトの3種目を行ったとします。翌日以降の超回復の期間は基本的に筋トレはお休みです。ストレッチをするなどして疲労の回復に努めます。
しかし、最近ではトレーニングをしない日は軽い有酸素運動を行った方が、疲労軽減や超回復に有効なことがわかってきました。これをアクティブレスト(積極的休養)といいます。基本的に初心者のうちは筋トレをする日は2日おきに設定するのが理想です。
そのため次の筋トレまでの2日間のうちどちらかに軽い有酸素運動を組み込み、もう1日を完全休養にするとよいでしょう。
超回復時の食事
筋トレ後の超回復期に、筋肉はタンパク質を必用としています。タンパク質は3食の食事とプロテインから必用な量をしっかりと摂取しましょう。また、炭水化物(糖質)は体内に取り込まれたタンパク質(アミノ酸)を筋肉に運ぶ役割を担います。脂質は成長ホルモンの元にもなりますし、ビタミン類やミネラル類は筋肉形成には不可欠です。
特にダイエットと並行して筋トレをしている場合、糖質や脂質を必要以上に制限しないように気をつけましょう。近年は糖質や脂質はダイエットの敵のように扱われていますが、筋肉を作るためにはどれも必用な栄養素なのです。
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まとめ
いかがでしたか?筋肉をつけるためには、毎日やみくもに筋トレに励めばよいわけではありません。超回復のメカニズムを知り、筋肉が超回復したタイミングに次の筋トレ日を設けることが大切です。
1回の超回復では目に見えるほどの筋肉サイズのアップや重量アップはありませんが、継続することにより少しずつ成果は現れてきます。目標に向かって日々超回復していきましょう!
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