アイスホッケーは、ボールのような球体を転がしたり投げたりする陸上のホッケーとは異なり、氷上ならではの用具が使われます。
ボールの代わりとなるのが「パック」と呼ばれるもの。
厚みのある円盤状のもので、これをスティックと呼ばれる棒で弾いて行われます。
ここでは、アイスホッケーに使用されるパックについて詳しく触れていきます。
目次
- 01アイスホッケーとは
- 02パックとは
- 03素材
- 04大きさ
- 05値段
- 06浮かせる方法
- 07ハンドリングについて
- 08コントロールについて
- 09まとめ

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アイスホッケーとは
アイスホッケーとは、2チームによる対戦でキーパー含め各6人でパックと呼ばれる球をスティックで運び、相手チームのゴールに入れた合計点を競うスポーツです。
攻防を担うフィールド5人は、基本的にディフェンスが2人でフォワードが3人。この人数の振り分けに決まりはなく、6人全員をフォワーにして攻め込むことも可能です。
そして激しい試合をこなすため、選手のほとんどが1分以内で交代します。
ベンチに入れる22人のうち、キーパーを除いた20人が頻繁に入れ替わるのもアイスホッケーの特徴です。
氷上に上がるプレーヤーは、全力プレーで迫力満点。その迫力とスピーディーさに、誰もがくぎ付けとなるスポーツです。
パックとは
アイスホッケー用のパックとは、他のスポーツのボールに値するものです。
厚みのある円盤のような形をしており、非常に硬く、しっかりとした重さがあるのが特徴となっています。
ちなみに、使用する年代によって3種類のパックが使い分けられています。
一般的な試合で使用されているのは日本アイスホッケー連盟公式のパック。
「オフィシャルゲームパック」と呼ばれ、パックの円盤部分にOFFICIAL GAME PUKC「jihf」と英語表記されています。
ちなみに使用対象年齢は、小学生高学年~一般の大人までとなっています。
小学生以下~低学年までが使用するのは「スマイルパック」。
スマイルパックからオフィシャルゲームパックに移行する際には、「ブルーパック」が使用されます。
他には、練習用の軽いパックや技術力アップ用の重いパックも販売されています。
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素材
パックは、加硫処理された硬質ゴムでできており、非常に硬く、衝撃に強いのが特徴です。
硬いパックをスティックで弾くため、放たれたパックが持つ威力は驚異的。身体に当たると命にも関わるほどの威力を持つため、リンク周りにはフェンスがはられています。
ちなみに素材がゴムということで、弾むのが性質上の特徴。ところが、アイスホッケーではこの性質が邪魔となります。
そのため、試合の数時間前からパックを冷やし、弾む性質を抑えて氷上で滑りやすい状態にします。
ちなみにこの工程をしない場合、氷上よりパックの温度が高くなり動きが鈍くなってしまいます。
大きさ
アイスホッケーのパックの大きさは、厚み1インチ・直径3インチ・重さは5.5~6オンスとなっています。
1インチは2.54㎝ですので、厚みが2.54㎝、直径は7.62㎝。重さは156g~170gとなります。
日本アイスホッケー連盟公式パックは、厚み2.54㎝・直径7.62㎝・重さ163g。
スマイルパックは、厚み2.0㎝・直径6.1㎝・重さ88g。
ブルーパックは、厚み2.54㎝・直径7.62㎝とオフィシャルゲームパックと同じですが、重さは124g。
軽いパックから重いパックに移行する際の丁度いい重さとなっています。
ブルーパックは移行時以外にも、アイスホッケー初心者のパックの扱い方、スティック使いの練習に使われます。
一方、公式パックより重めのパックも売られており、技術向上を目指したい人にオススメ。ハンドリングやドリブル、シュートテクニックなどを磨くのに適しています。
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値段
アイスホッケーのパックは、安いもので300円から購入することが可能です。
公式パックとなるオフィシャルゲームパック(チェコ製)は、500円で販売されています。
重いモデルのパックは安いもので600円から。1つ1,000円以上する高額なものも売られています。
売られているパックは、プレーン(ロゴなどの表示なし)タイプのものから、アイスホッケーメーカーのロゴが入ったモデルまで様々。
・BAUER(バウアー)
・SHER-WOOD(シャーウッド)
・CCM(シーシーエム)
・WARRIOR(ウォーリアー)
上記がアイスホッケーでメジャーなメーカーです。
有名なメーカーのロゴマークが印刷されてても、価格が飛躍的に高くなることはありません。
ただし、チーム名やイラストなどオリジナルデザインのプリントを希望する場合は印刷料金がかかります。
中にはデザイン済みのパックも1,000円~販売されています。
浮かせる方法
アイスホッケー競技では、パックを氷上に滑らすパスのほか、浮かしてパスをすることがあります。
これを「フリップパス」と言います。
味方同士の間に敵のスティックがあった場合にパスカットされる可能性を回避するため。そしてシュートの際に使うこともあるため、マスターしておくととても重宝するテクニックです。
パックを浮かせる方法は、“ブレードと呼ばれるスティックの着氷面を使い、パックを回転させながら角度を上に向けて、前に送り出す”という動きになります。。
スティックの入る角度によってパックの軌道が決まるため、どのくらいの角度と力量でどのくらい飛ぶのかを練習でマスターしておかなくてはいけません。
また、フリップショットはバックハンドでも可能な技です。両方使えるとパスやシュートの幅が広がるでしょう。
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ハンドリングについて
ハンドリングはアイスホッケーで最も基本となる動作です。
どんなシチュエーションでも自由自在にパックを動かせるよう、ハンドリングの練習は欠かせません。
スティックをまず握りますが、基本利き手が上、利き手ではない方の手は下になります。手と手の感覚は約30~40sm程度。
正面に構えて、パックは必ずブレードの中央部で操作します。
スティックのブレードでパックを右から左に打ち、左側に素早くスティック移動して受け止める。左から右へ打ち、素早く移動させて受け止めるという動作を繰り返します。
スティックの上部をもつトップハンドを脇をしめて固定し、下の方でもつボトムハンドを細かく動かすことで小さい範囲でのハンドリングに。スティックを身体から離し、トップハンドも大きく動かすと大きな範囲でのハンドリングが可能となります。
ハンドリングの時に大事なことは2点。
1点目はスティックのブレードをパックにかぶせるように構える事。
これをカッピングといい、パックを逃げにくくするために行う動作です。
もう1点は、ある程度スムーズにハンドリングができるようになったら視野をあげて練習を行うこと。
コントロールについて
氷上で行われるアイスホッケーの見どころの1つが、試合展開の早さ。目視では確認できないほど早いパスさばきで攻防が繰り広げられます。
プレーヤーにとって大事なのは、パックのコントロール技術。相手のスピードを考慮し、そのスピードを殺さないパスを出さなくてはいけません。
また、相手に取られにくい場所にパスを送る、静止している味方のスティックにピンポイントでパスを出さなくてはいけないこともあるでしょう。
コントロールを良くするためには、ハンドリング練習にちょっと工夫を加えるだけでも可能。
正面に目印を2つ置き、8の字を描くようにスティックでパックを動かして練習してみましょう。手首が柔軟に動かせるようになると、上達も早くなります。
2人1組で練習できる場合は、パックのパス練習が基本となります。相手が構えるスティックに向かって正確なパスができるようになったら、動きを加えてどんどんコントロール技術を磨いていくと良いでしょう。
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まとめ
アイスホッケーのパックは、衝撃に強く、氷上で滑りやすくするため硬化ゴムでできています。
公式試合で使用するパックの厚さ・直径・重さが決まっていますが、販売されているパックの種類は様々です。初歩的な練習や技術向上練習で上手く使い分けることによって、ハンドリングやコントロール技術を磨くことができるでしょう。
他にも、パックを浮かせるテクニックなども習得できれば、パスやシュートの幅もひろがります。
アイスホッケーが上手くなれるよう、パック選びにも注意しながらパック&スティック使いの練習をおこないたいですね。